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国内外の法規をフォローしよう〜省エネ法と温対法は外せない

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毎年毎年改正される、数々の法規、法令。特に気になるのが、この2つ。些細なものから、収集するデータから変わってしまう大幅なものまで、様々ですね。さらに海外も...となれば手に負えま…
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#SSBJ

サスティナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するWG(第2回)

グローバルでホットな話題となっている「サスティナビリティ情報開示」 日本における、制度の枠組みを検討しているのが、金融庁。 「サスティナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するWG」です。 1年をかけて議論し結論を出すとして、3月に第1回が開催されました。 その議論を受けて5月14日、第2回が行われましたので、レジュメの内容を簡単に見ていきたいと思います。 内容に入る前に苦言を呈しておきたいのですが、会議の模様が、ライブでは公開されるものの、終了すると非公開となる点。アー

SSBJが注目される理由(わけ)

SSBJ基準のドラフトが公開され、注目が集まっていることは、皆さんもご承知のところでしょう。noteでも、ご案内したところです。 サス担の皆さんにとっては「当たり前」のことでも、その他大勢の一般の方にとっては「一体何?」っていうところではないでしょうか。 各所に協力をお願いしなければならないところ、説明に苦慮されているのではと推察いたします。役員に対する説明をどうしたものかと、悩みの種は尽きないことでしょう。 ISSBは、テーマ別の開示基準として、生物多様性や人的資本な

日本版S1・S2 公開草案 滑り込み公開

2023年度末までに公表するとしていた「公開草案」 年度末の最終稼働日である3月29日、滑り込みで公開されましたね。 サステナビリティ関連情報を発信するメディアを謳う「NIKKEI GX」さんは、遅れてはなるものかと、4月1日5:00に解説記事をリリース。まぁ、一大スクープでしょうから、休日返上だったことでしょう。 個人的には、議事及び事務局提出資料を都度確認していたので、委員会における審議過程は把握していましたし、先月のセミナーも参加しましたので、驚きはなく、想定通り

第1回 サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するWG(3)

3月26日開催の「金融審議会「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ」(第1回)」の内容を紹介しています。 当日の資料はDLできるのですが、残念ながら、ライブ映像は非公開。ですので、見逃してしまった方のお役に立てるよう、ご紹介できればと思います。 さて、ワーキンググループで議論する事項として示されたのは、次の5点なのですが、1.及び3.についての説明が中心でした。 前回までで、このワーキンググループが設置された背景と目的、有価証券報告書の非

第1回 サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するWG(1)

3月26日に開催された「金融審議会「サステナビリティ情報の開示と保証のあり方に関するワーキング・グループ」(第1回)」を視聴しました。 当日の資料は、こちらからDLできます。 残念ながら、ライブ動画は非公開となっており、アーカイブは残っていません。委員の皆さんの生の声を始めとする場の雰囲気は、議論の行方を予測する上で重要なところ、何故残さないのでしょうか。失言等があった場合に対処できなくなるからでしょうか。 傍聴かなわなかった方も多数いらっしゃるかと思うので、個人的な感

SSBJオープンセミナー(10)

3月7日に開催されたSSBJのオープンセミナーで紹介された、「審議の過程で意見が分かれた主な項目」に対する基準案及び代替案の紹介シリーズ。 当日説明があったのは、次の「主な9点」でした。 当日の資料は、こちらのサイトからダウンロードできます。 noteと併せて参照ください。 9回目に紹介したのは、7つ目及び8つ目の論点でした。 今回は、最後の論点9をご案内していきます。 IFRS S2では、内部炭素価格(internal carbon price)について、次のよう

SSBJオープンセミナー(9)

3月7日に開催されたSSBJのオープンセミナーで紹介された、「審議の過程で意見が分かれた主な項目」に対する基準案及び代替案の紹介シリーズ。 今回はその9回目。 当日説明があったのは、次の「主な9点」です。 当日の資料はダウンロードできますので、noteと併せて参照ください。 前回は、6つ目の論点までご紹介しました。 今回は、7つ目及び8つ目を併せて説明します。 産業横断的指標等の開示内容についての論点です。 ようやく終わりが見えてきました。 議論している「産業横断

SSBJオープンセミナー(8)

3月7日に開催されたSSBJのオープンセミナーで紹介された、「審議の過程で意見が分かれた主な項目」に対する基準案及び代替案の紹介と理由について、ご案内しており、今回が8回目です。 こちらのサイトから、当日の資料はダウンロードできますので、noteと併せて参照ください。 当日説明があったのは、次の「主な9点」です。 前回は、5つ目の論点までご紹介しました。 長くなっており、恐縮です。 今回は、6つ目の論点に移って参ります。 この論点をひと言で言うと、こうなります。

SSBJオープンセミナー(7)

3月7日に開催されたSSBJのオープンセミナーで紹介された、「審議の過程で意見が分かれた主な項目」に対する基準案及び代替案の紹介と理由について、ご案内しており、今回が7回目です。 こちらのサイトから、当日の資料はダウンロードできますので、noteと併せて参照ください。 当日説明があったのは、次の「主な9点」です。 前回は、4つ目の論点までご紹介しました。 今回は、5つ目の論点を説明していきますね。 まず、ロケーション基準とマーケット基準の理解が必要ですね。 事前配布

SSBJオープンセミナー(6)

3月7日に開催されたSSBJのオープンセミナーで紹介された、「審議の過程で意見が分かれた主な項目」に対する基準案及び代替案の紹介と理由について、ご案内しており、今回が6回目です。 こちらのサイトから、当日の資料はダウンロードできますので、noteと併せて参照ください。 当日説明があったのは、次の「主な9点」です。 前回は、3つ目の論点までご紹介しました。 6回目となる今回は、4つ目の論点がテーマです。 何が論点になっているかというと、結局「期ずれ」の問題です。 世界

SSBJオープンセミナー(5)

3月7日に開催されたSSBJのオープンセミナーで紹介された、「審議の過程で意見が分かれた主な項目」に対する基準案及び代替案の紹介と理由について、ご案内しており、今回が5回目です。 こちらのサイトから、当日の資料はダウンロードできますので、noteと併せて参照ください。 当日説明があったのは、次の「主な9点」です。 前回は、2つ目の論点までご紹介しました。 今回は、3つめの論点を見ていきましょう。 1と2は概念的な内容だったため、スタンダードセッターのSSBJでは重要

SSBJオープンセミナー(3)

3月7日に開催されたSSBJのオープンセミナーで紹介された、「審議の過程で意見が分かれた主な項目」に対する基準案及び代替案の紹介と理由について、ご案内しています。 当日説明があったのは、次の「主な9点」 前回は、1つ目の論点の、基準案までご紹介しました。 今回は、その代替案の説明から参りましょう。 基準案は「ISSB基準と同じ」というものでした。 理由は、前回をご参照下さい。 これを踏まえた代替案は、次の2つ。 説明に入る前に、こちらを再掲。 要求のレベルの概念は

SSBJオープンセミナー(2)

3月7日に開催されたSSBJのオープンセミナー、参加してきました。 この中で、「審議の過程で意見が分かれた主な項目」に対する基準案及び代替案の紹介と理由の説明に、約3時間が割かれていました。 論点、基準案、代替案については事前資料「ご意見をいただきたい主な項目 」に記載の通りでしたが、その背景及び理由については全く記載が無く、リアルで参加して初めて知る内容でした。 公開草案が今月末に公表された後、意見募集が始まります。今後、解説動画・記事、セミナー、説明会、アウトリ

SSBJオープンセミナー(1)

3月7日に開催されたSSBJのオープンセミナー、参加してきました。 3月末に、日本版S1・S2の公開草案発表を控え注目が集まっていたことに加え、リアルのみの開催だったこともあり、300人の枠はあっという間に埋まったとか。後日アーカイブ配信を予定とのことですが、やはり、いち早く情報を入したいですよね。 これについては、冒頭の川西SSBJ委員長の趣旨説明で「人数を読み違えた」と謝罪されていました。いずれにせよ、これから毎年、この時期に開催されるとのこと。来年は、確定基準の公開