マガジンのカバー画像

目指せネットゼロ、世界は既に動いてる

164
2050年カーボンニュートラルを政府が打ち出す前から、すでに、世界は動いていました。「やるか、やらないか」ではありません。「いつやるか」です。そのために必要な情報を、提供していき…
運営しているクリエイター

2023年10月の記事一覧

SBTi参加企業数アップデート

毎月定例のSBTi参加企業数、10月度。 毎週木曜日にアップデートされますので、2023年10月26日現在です。 前回はこちら。 まずは、世界の全体数(2年以内に目標を提出すると約束する「Commitment Letter」をSBTiに提出した数と認定された数の合計)及び認定数です。 増減を見たのがこちら。 ○短期SBT 全体:世界 +270社 日本 +33社 認定数:世界 +189社 日本 +33社 ○Net-Zero 全体:世界 +104社 日本 +4社 認定数:世

アジアで勃興?!炭素市場

10月23日付の日経産業に、IETA(国際排出取引協会、International Emissions Trading Association)CEO、ダーク・フォリスター氏のインタビューが掲載されていました。 IETAは、国際的な排出取引の確立を目的とする国際的な協会です。ネットゼロ目標を達成するためには、高い信頼性を持つETSが必要という認識の下設立された非営利のビジネスグループであり、企業が気候行動に参加し、パリ協定の目的を進めるためのネットゼロの野心を追求することを

GSがCCP(プログラムレベル)評価を申請

こちらのnoteで、しつこいくらいにお届けしている「高品質なクレジット」 その共通ルールとなるべく、ICVCMが「Core Carbon Principles:CCPs」の第一弾を3月に公開、第二弾を7月に公開して「完全体」になった旨も、いち早くお届けしました。 CCP認証は次の2種類の認証がありますが、ICVCMが行う認証は「1.プログラムレベル」のみです。 「プログラム」とは、例えば、Verraの「VCS」やゴールドスタンダードの「GS」などの「カーボン・クレジット

カーボン・クレジットマーケット元年

先月末、JPXが「カーボン・クレジット市場」の開設日を発表しました。 メディアが一斉に伝えましたので、皆さんもよくご案内のことでしょう。 2022年9月から2023年4月まで実施した試行事業では、実証参加者は183者、実際に注文したのは60者、売買が成立したのは55者だったとのこと。活況とは言えない状況ではありましたが、本稼働ではどうでしょうか。 取引対象は、当面はJ-クレジットのみですが、JCMやGXリーグの超過排出枠にも対象を拡げたいとしています。また、立会外取引も想