「マハーバーラタ」と「ラーマーヤナ」

Om swastyastu!
サリです。

サリは高校時代、
社会科の科目として「世界史」を
選択してましてん。

理系だったので社会科目は1択だったんですが
物理・化学より成績は良くてですね、

「世界史の女王」と先生に名前を賜ったことも
ありました。

でもね、世界史だの日本史だの、
結局は政治や文化の歴史であって

いわゆる人類史の「上澄み」やねん。

そう、味噌汁作って置いといたら
味噌が沈殿して上に残る
透明なアレみたいなモン。

南アジア史において出てくる
インドの叙事詩

「マハーバーラタ」
「ラーマーヤナ」

なんかは、受験で問いに解答できれば
良いのであって

なんたるかは知らないわけです。

まさに「インドの叙事詩」という以外
知らんかったし。

英雄の生き様だけではなくて
市井の人々の生活に紐づいて
理解できることの一つが

これらの叙事詩でした。

インドやネパールの本家ヒンズーにしろ
バリ・ヒンズーにしろ、

この
「マハーバーラタ」と「ラーマーヤナ」は
彼らの文化や生活を語る上で欠かせないものなんですよ。

バリヒンズーを掘り下げてて
あまりに出てくるんでビックリしました。

バリ島にとって
(というかほとんどの東南アジアの国にとって)

もともとあった
地域社会の文化や土着の宗教・信仰に

外から入って来て浸透して行った、
いわば「外来種」なんですね。

なんでか琵琶湖に住んでる
ブラックバスやブルーギル、みたいな。

ほんで2世以降は
「琵琶湖生まれです」言うてる、
みたいな(笑)

で、バリ島にはジャワを通って
「インド文化」が入って来ました。

もともとジャワにインドの生活習慣や嗜好だのと一緒に
やって来たのが「インド神話」。

ジャワの物語の数々に影響を与え、
もう生活文化レベルに。

読み聞かせなんかを
子どもたちにしていったんやろうなあ。

そのインド神話の元になっているのが
だいたい、

「マハーバーラタ」。

インドではこのマハーバーラタが
「ヒンズー教の聖典のひとつ」と
考えられていて、

インド文化が伝わる=ヒンズー教が伝わる→地元ルールと合体

なんですね。

なので当然、
バリヒンズーでも信仰される神々は

マハーバーラタに出てくる
神様や英雄たちです。

そこにバリ島独自の神様が
加わったり置き換えられたりしていますが。

フラッグキャリアに「ガルーダ」の名が冠してあるのは
ご存知の人も多いと思うけれど

インドネシアの国章も「ガルーダ」ですしね。

インドネシア国家にとって
イスラムは信仰の対象であるのに対して
ヒンズーは生活習慣。

バリ島は

信仰の対象も、生活習慣も
「ヒンズー教(バリブレンド版)」と
言うわけです。

ちなみに、
インドネシア文化研究の教授に教わったところによると

初代大統領スカルノさんの名前も

元はマハーバーラタに出てくる
「カルノ(カルナ)」という英雄の名前だとか。

バリ島に伝わる
各地域の「バリ舞踊」と言われる
いくつものスタイルのバリダンスですが、

観光客に大人気の「ケチャ(ック)」のほか、
ほとんどが
マハーバーラタの物語がベースです。

さらに「ワヤン(wayang)」と呼ばれる
影絵は、

マハーバーラタやラーマーヤナを
人形劇にした、

ヒンズーの神々や英雄の物語です。

まさかバリ島の文化・バリヒンズーに
こんなにインドの叙事詩が土台になっているとは

「世界史の女王」だった私も
思いもしませんでしたわ。

「インドの叙事詩です。」しか言えんくても
世界史の女王って呼ばれた
私の、私の周りの世界の狭さよ(汗)

原書で読むのは時間かかるやろうな〜
両叙事詩の日本語訳を読み倒したら

皆さんにシェアいたします〜^ ^

Om shanti shanti shanti om.

更云サリ


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