マガジンのカバー画像

チャクラの国のエクササイズ

38
ある日テレビ番組を通じてインド棒術と出会った私は、回転する車輪を表しているかの様なその技に魅せられた。そして未だ知られざるインド武術を求めて現地を踏破しローカルな道場を訪ねつつ、… もっと読む
運営しているクリエイター

#ブッダ

チャクラの国のエクササイズ 総目次

~インド思想の核心『チャクラ世界観』とは何か?~ プロローグ 第一章 インド武術を求めて …

6

ブッダの転法輪とアショカ大王

前回の投稿はこちら ↓ 話を紀元前500年前後、ブッダが活躍した頃に戻そう。 ガンジス川の上…

9

ブッダ VS クリシュナ

前回の投稿はこちら ↓ ここまで見てきたように、アショカ王の紀元前3世紀からシュンガ朝を経…

2

タントラ・シャクティの台頭と仏教の衰退

前回の投稿はこちら ↓ ここまで、ヒンドゥ教の勃興からシャクティとバクティが台頭する流れ…

6

法輪の中心にあって、それを転回せしめるブッダ

前回の投稿はこちら ↓ 次に私が焦点を合わせたのは当然のように仏教だった。ヒンドゥ教にお…

1

万有の中心にあって、それを展開せしめるスカンバ

前回の投稿はこちら ↓ 話は少し遡る。インド出発の日程が迫る中、改めてインド思想の淵源に…

5

世界の中心にあって、それを展開せしめる須弥山

前回の投稿はこちら ↓ ブッダの死後分裂を繰り返した部派仏教は、本来のブッダの教えから離れて様々な哲学思想を展開し、膨大な論書を集成していった。そんな論書のひとつに須弥山の世界観が記されている。 阿毘達磨倶舎論によれば、大宇宙であるところの虚空に、気体でできた風輪が、その大きさは文字通り宇宙大の広がりを持ってぽっかりと浮かんでいる。その上に太陽の直径の六倍ほど、800万Kmを超える直径を持つ液体の水輪が浮かび、その上に同じ直径で固体の金輪が浮かんでいる。金輪の上は塩水の海