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"いい嫁"の幻想と劣等感

我が家の年末年始の恒例行事といえば、実家への帰省。海外やホテルで年越しをしたい私とは対照的に、夫は実家でのんびり過ごしたい派。"TVを見ながらこたつにみかん"なお正月が定着しつつある。
ただ、年末から私の心を憂鬱にさせていた夫の実家への帰省は、私にとっては「のんびり」なんていう心境じゃない。別に意地悪をされるわけでも、酷い扱いを受けるわけでもないので、世間からは贅沢な悩みと言われるかもしれない。それでも、今の私にとっては夫の家族や親族、甥っ子姪っ子たちと過ごす時間がとてもつらく、透明人間になりたいと思いながらなんとか時間をやり過ごした。

田舎で育った夫の周りは、封建的な考え方をする人が多い。結婚してもうすぐ2年の私たち夫婦としては、まだかまだかと待望される子供がいないだけで一気に劣等感を感じてしまうのだ。
女として不能、価値がないと言われているようで怖い。家中に貼られた子供達の写真が、まるで私を責めているように感じてしまう。
気にする必要なんてない、と頭では分かっているし、普段は他人に何を言われても聞き流すことはできるけれど、夫の近しい人から言われると傷ついてしまうのはなぜなんだろう。認めてもらえていない、受け入れてもらえていないと感じてしまうからなのか。この人たちのいう"いい嫁"になれないことへの劣等感が、自分の中で受け入れられない。悪気も悪意もないはずなのに、かけられる言葉にいちいち傷ついてしまう。

・結婚したのにまだ仕事続けてるの?
・やっぱり子供がいて、子供と過ごすお正月が一番の幸せ
・あなたのところも早く子供ができるように頑張らないとね
・妻の方が夫より仕事で上なんてあり得ない
・さぁお年玉を回収回収〜あなたちは子供もいなくて、年末に海外も行けて優雅でいいよね

話題の中心も、関心の主役も、家族行事の都合も、とにかくすべてが子供中心。夫と私は今隅っこで話を振られることもなく、お年賀とお年玉を運んでくる人くらいにしか思われてないんじゃないかと思ってしまう。もちろんそんなはずないことは分かっているけど、そういうやさぐれた気持ちになってしまう。そんな自分が嫌で仕方ない。

イライラする原因は分かっている。なかなか妊活が上手くいかず、子供の話題に涙が滲んでしまうほど意識が向いている。2019年は本格的に妊活を向き合うことになる。ようやく一歩踏み出せる。すごく孤独だけど、私は私の一番の味方でいたいと思う。

#妊活 #夫の実家 #帰省 #不妊治療 #いい嫁