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何ごとも伝わらなくては意味がない

中小企業診断士の八矢と申します。
2016年秋の試験に合格し、2018年1月に診断士登録しました。
1年目のほやほや卵です。
社会人キャリアはそこそこ長く、某社の情報システム部門に勤務して21年が経過しました。
診断士としての活動は、この企業に勤務しながら並行して進めています。
noteには初めての投稿です。

今回は、診断士の資格を取得してから「会社の中で」何かが変わったか?という観点で、私なりの意見を書いてみたいと思います。

資格を持っていることのプラス要素は多くの方が語られているので、その逆を行くべく、マイナス要素、少しネガティブな切り口で考えてみました。
マイナスというと少々大げさで、単なる私の失敗談といったところです。
ここ1~2年で経験したことをお話しします。

◆コミュニケーションギャップに陥らないために

診断士試験にトライする過程では、たくさんのことを勉強します。
言わずもがな、人事労務やマーケティング、生産管理や財務会計、法律やITなどです。
努力を重ねて合格しただけに、資格取得後はそれを実務にもぜひ活かしてやろう…と意気込むところに、ちょっとした落とし穴があると言えます。

以前、自社の今後数年間のシステム投資計画を、中堅社員が集まって議論するというミッションがありました。
この時、私の心中はまさに「よし、今こそ勉強したことを活かす時!」みたいな鼻息の粗さだったと思います。
それがマイナスに働いたのは、おそらく「使う言葉」のチョイスにありました。

「まずはAS IS とTO BE を定義しないと…」
「課題と問題は違う。課題とはAS ISとTO BEのギャップの事で…」
「システム化計画の分類は、全体システム化計画、個別システム化計画に分けて考えるべきで…」
「投資費用は時間の概念を組み入れて現在価値で評価しないと云々…」

みたいに、教科書から借用した理屈と専門用語をひけらかすような場面があったのです。
その時の空気は、何とも言えずヒンヤリとした気まずい雰囲気だったと思います。
これらは普段の業務ではさほど使うことのない言葉であり、参加者にとっては「よそ行き」の言葉であったでしょう。
資格を取ったことは公言していましたので、中には「ちょっと難しい試験に受かったからって、いきがってんなコイツ」と内心つぶやいていた人もいたかもしれません。

同じ会社の中でも、担当業務によっては目線が違いますし、ベテラン・中堅・新入社員といったキャリアの長さによっても「どう言えば伝わるか」は千差万別と言えます。
せっかく持っている知識も、周りの人が理解できないのでは意味がありません。

ただし、これは相手におもねる、日和るということとは違います。主張すべきことは主張するけれども、相手がきちんと受け止めるまでコミュニケーションするということです。

この出来事以降、自分自身「まだまだ青臭かったなあ」と反省するとともに、「その場の状況と、その場の相手に合わせた」表現を用いることに心を砕き、専門用語はなるべくひらたい表現に置き換える、あるいは使うにしても解説を添えるといったことを工夫するようにしています。



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