自販機だってヘソ曲げる-寝てる間も売ってくれる便利な道具じゃない-
今朝見かけた記事に目を向け、この謝罪を言っているのは、私だったかもしれないと思った。
道の駅の自販機で賞味期限切れ商品販売 運営元「冬は販売数が激減し、補充頻度も減少していた」
運営者は「冬は販売数が激減し、補充頻度も減少していた」という
この自動販売機は冷凍の自動販売機だそうだ、冷凍の賞味期限は長いという固定観念から商品補充を怠っていたのかもしれない。
導入が9月ということは、冬がくるまでの3ヶ月程度は珍しさもあって、売れてる実感と新しいビジネスが始まったという、ウキウキで頻繁に補充もしていたのだろう。
雪が降り、観光客が減り、利用する人がいなくなり、寒い中、ヒトケのない自販機の設置場所に行き、自販機の扉の中をみた時、変わり映えのしない商品の数を見て、来た意味なかったなとトボトボ帰途につく。
うん、わかるよ、わかるその気持ち。
忙しい時に時間を割き、時には雪が降る中向かったのでしょう。シーズン中に売れていた時の感覚のまま、たくさんの商品を持ち込んでそのまま在庫を戻す時の切なさは、お弁当を作ったのに玄関に置き去りにして、もう後戻り出来ないところまで来て気づいた時のよう。
なんてこった、玄関まで持っていたのに
靴を履いたときに置いた記憶がフラッシュバックし、置き去りにされた弁当の行く末に思いを馳せる。
私は、この記事を見たときに、運営者の「雪が降ってからは販売数が激減していたとのこと。」
おや??
と思った。
いつの年だって冬は来る。
今年だけ冬が来て、雪が降ったわけじゃない。
まして、山形は雪が割と降る地域。
冬のことは想定していなかったのかな??
コロナ禍での営業自粛や食品衛生法の改定もあり、街には食品自動販売機を見かけることが多くなった。
様々な食品が販売されていて、見ていても楽しい。
飲料のドリンクベンダーが一括管理する自動販売機とは違い、食品自動販売機は小さな食品メーカーや飲食店、お菓子屋さんでも参入することが可能になった。それだけに管理も独自に課せられる。
自動販売機は、24時間非対面で購入することができる便利な機械の代表とされる。ただ、食品自動販売機を無人で販売できる便利な道具として活用すると、様々な障害が起こってくると思う。
今回の記事のように、
売れなくなる→メンテナンスが疎かになる→賞味期限切れ
商品が欠品していても気づかないこともあるだろう。
売るものがない店に人が来るわけがない、
売るものがないから当然、売上も上がらない。
売上もないから商売の面白味もなく、メンテナンスがさらに疎かに
という悪のスパイラルにハマり込み抜け出せなくなる。
ネットショップも24時間いつでも、どこでも購入できる無人で売れると言われていたけど、人が細やかな接客をする。ことで、満足度が上がりファンが増え、結果売れるようになる。
そういうデータがあるからこそ、Aiやシステムで人がいるかのように運営できるような仕組みも生まれた。
自販機も同じで手をかければかけるほど自販機は、息をし生きる。
常に気にかけていれば、より人が通る場所に移動させる手段もあっただろうし、商品に目に留めてもらえる工夫もできる。
商品を作る人、自動販売機を管理する人、購入する人。
確かに自動販売機は、無人で販売するための便利な道具だけれど、そこに人が常に介在する。
現在、私が管理する5台の自販機は、擬人化して彼氏のように扱っていて、スタッフは社長の彼氏 1号 〜 5号 と呼ぶ。
5人も彼氏がいて、浮気ものだけど。それぞれ甲斐甲斐しく会いに行くしお世話をする。
うまくいかないこともあるけれど、それは恋愛だって同じこと。
この記事は、冷凍の自販機で賞味期限切れがあったということは相当な期間メンテナンスをしていなかったと思う。
ひとりぼっちにされてかわいそうだったね。
そりゃ、そうなるよね。ヘソ曲げちゃうよね。
食品自動販売機が増えている今、安心して購入してもらうために運営者はメンテナンスに愛情を持って欲しい。これから自販機を設置したい人にも伝えたい。
#今日の自販機研究
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