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カフェをいちご畑にしたら思ったより広がって今に続く道ができた

8年近く前の企画なのですが、神戸のとあるカフェのお店の中をいちご畑にしたことがありました。
僕としては、農業に本腰を入れ始め、青果と加工食品のブランドも立ち上げて、これから育てていこうと思っていたタイミングで、とても思い入れのある企画です。

DIYで作ったいちご畑には食べごろの果実がぶら下がり、お客様はお気に入りを3粒摘み取って店員さんに渡すと、スペシャルスイーツに仕立てて提供してくれる、というのがメインコンテンツ。
物販ではいちごのテイクアウトができたり、発売したばかりのジャムやドライフルーツなどの加工食品も並べたり。
生命力豊かにいちごが実っている姿が間近に見られれたことも好評でしたが、何より声をいただいたのが店内を包むいちごの香り。
思わずスペシャルスイーツを頼まざるを得ないムードが生まれました。

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僕がこのときにお客様に伝えたかったポイントは次の3つ

・他の品種と比べると丸くて可愛いフォルム
・酸味と甘みのどちらの味も濃いので、お菓子にも合う
・田舎者だからこその他にないチャレンジ精神

でも、カフェに来られるお客様は、そんな知識は望んでいません。
僕たちのいちごを媒介に、カフェで過ごす時間がいつもとは違う体験になって、それが楽しいと感じてもらいつつ、さりげなく伝えたいことを届けられる内容を心がけたのです。

もちろん、来店頂いたお客様に好評だったのも嬉しかったのですが、このイベントをきっかけに、マルシェやマーケットに声がかかるようになったり、他のカフェに声をかけていただいて、スペシャルメニューとしてスイーツに使っていただいたり、非常に大きい効果がありました。

イベント期間中はトークイベントも開催しました。
この企画のもう一つのテーマとして考えていた、「都市部と地方部」の話をするためでした。

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いちご農家の僕に加えて、昨年で惜しまれつつ終了したササヤマルシェの運営メンバー、小野でハサミを作っている若手の職人、そして、その後、星野リゾートの宿泊施設の総支配人になった友人など、都市部の価値観と地方部の魅力という現在につながるキーワードで動き始めていた仲間たちで、集まる場所を作りたかったのです。
「地方創生」なんてお役所言葉が広がる前に、なんとなくピンときた感覚でつながったこの時のメンバー。個別ではありますが、今でも一緒にプロジェクトをやっていたりするのも理由を感じます。

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CONNECT TABLES 田村圭介


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