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終わらないものはない。

昨日の皆既月食、
観測を楽しまれた方もいらっしゃると思います。

それと合わせて、
満月でしたから、
今取り組んでいることが
叶うように願い事をするのも良いですし、
「達成」「終わり」を意味するので、
手放すことをするのにも向いています。

そういう訳で私は、
昨日なかなか短編が書けない中、
テスト勉強が手につかない学生みたいに、
ちょっとだけ断捨離をしていました。

本を整理していたのですが、
読み進めることを離脱したままの、
あの世界一長い小説、
プルーストの「失われた時を求めて」
が全巻綺麗なまま棚に鎮座していまして、
こんなに読まないならば処分した方が・・・
と思いながらやはり読破したいので、
分かりやすく要約してくれいてる解説動画
見たりして、
読破したい気持ちを新たにしていました。

この8000ページにも及ぶ超絶長い小説は、
紅茶に浸したマドレーヌの香りから主人公が
子どものころを思い出すことから始まるのですが・・・
(↑についてはプルースト効果と名付けられています)
解説動画によりますと
・作中作が連鎖する多重入れ子構造
・超絶技巧の伏線回収ドラマ
・円環構造のループ物
ということで、
話が取り留めなさ過ぎて一巻で挫折した私に、
またこれを読もうと思う勇気を解説動画から
頂きました。

そう、
こんな世界一長い小説にだって
終わりがあるのです。



それでこの超絶長い小説は全部読み切ると、
超絶技巧の伏線回収ドラマと思えるくらいに
面白いらしいのです。


この超絶長い小説でも、
エンディングがあるから、
読み進める事が出来ます。


子どものころ好きだった、
ネバーエンディングストーリー
にも結末はちゃんとありました。


どんな物語にも、
結末が有ることに意味があるように思います。


結末があるから、
始まった瞬間から
「結末に辿り着く」という
ミッションを与えられたように感じて、
進んでいけるのではないでしょうか。


それは、
人生にも言えるのかな、
と思います。


ずっと続かない事が分かっているから、
よりよい毎日にしたいと願い、
幸せであれるよう願ったり、
悔いのないように生きようと思ったり。

ずっと続かない事が分かっているから、
良い状態にいない時に、
このまま終わりたくない!
と奮起したりもしますね。

自分の人生が、
一つの物語だとしたら、
どんな結末にしたいですか?

その思い描いた結末に、
たどり着くために
必要なストーリーは
どんなものでしょう?


すでに描き進めてしまった、
過去に当たるストーリーは変わりませんが、
未来はまだ描かれていません。
どうなるか分からないのです。

ですから、
不安になる必要もないです。
今の自分が描いていくものです。

一つのストーリーだと思えば、
たとえいま味わっている感情が、
悲しみや苦しみであったとしても、
思い描いた結末を迎えた自分からみたら、
その結末をより素敵に見せるための
スパイスでしかないように
思えたりしませんか。


夢や目標って
ここ数年間だとかの、
少し先の未来で考えることが
多いと思います。

ですが、
どういう人生の結末エンディング
迎えたいのかで考えると、
夢や目標を叶えることに
息苦しさを感じてしまってるときや、
周りと比べて
自分が情けなく感じてしまったとき、
少しだけ気持ちが楽になるような
気がします。

結末から考えていくと、
今自分がじたばたしていることが、
小さく思えたり、
これもスパイスかな?
と思って愛おしく感じたりします。


今日はそんな風に思いました。
では、良い夜を。


『人生の意味とは、
それが終わるということです。』
            カフカ

(プルーストの小説を出しておいて、カフカの言葉。)

懐かしいです。大好きでした。


「失われた時を求めて」の解説が分かりやすかったです。

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