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後悔とアレは先に立たず

突然ですが、私先日入籍致しました。


入籍をしたにも関わらずこのタイトルだと何事かと思われそうではあるが、問題もなく仲良くやっているのでご心配には及ばない。


そんなわけで、婚姻を記念して催された一泊二日の旅行レポを綴ろうと思う。




旅行、と言ってもこのご時世なので、隣の隣の市にある旅館でしっぽり温泉に浸かりに行くくらい計画だった。


そう、表向きは。







これは言わば新婚旅行。

言わずもがな新婚旅行。


新婚旅行と言えば、絶好の致し日和。


レス歴3年越えの私としては、期待に胸躍るイベントなのである。



観光もクソもない(そんなことはない)このご時世、おこもり○○のような旅行プランも多く、何が何でも致したい私としてはこれ以上ない整った状況である。

是非とも性的なおこもりをしたい。

もはや私の脳内ではラブホと化した旅館である。





旅行を企てた数か月前からルナルナとのにらめっこを繰り返し、万全の態勢で臨むことに成功した。


そして当日。


ありえないほどの土砂降りの雨。

カーナビで案内された別の旅館までの道のり。

なんとかして旅館に到着、部屋に荷物を運んだ直後に止む雨。



記念すべき日だからとはいえ、イベント起こりすぎ問題。



とはいえ私はそんなことでめげてはいられない。


雨で濡れたことを理由に、早速部屋についている露天温泉に入ることに。

まさかの昼間からチャンス到来である。





「雨で濡れちゃったし温泉はいろ~」


独り言のような、誘っているような、絶妙な声掛け。

なぁ、お前さんも雨で濡れただろう?一緒に入るだろう?



脱衣場で小さいタオルで身体を隠し、いざ温泉へ。



一人だった。




しかもお湯がめちゃくちゃ熱い。


全然入れない。




水をMAXまでひねり出して、湯をかき回すあの木のヘラみたいなやつでこれでもかと湯を冷ます。(10分くらい)


途中「私、なにしてんだろ…」とふと我に返ることもあったが、せっかくの旅行。楽しまないと損である。


こんな格好ならむしろ一人で居させてほしいくらいに足を開き湯をかき回した私は、小雨の降る中温泉を堪能した。普通に気持ち良かった。





私と交代で温泉を堪能した夫。

途端に腹が減る二人。

気付けば夕食の時間になっていた。



こうなったら勝負は夜である。むしろ夜の方が本番だ。どっからでもかかって来い!



気合を入れるように晩御飯を食す。

天ぷらおいしい。お肉もおいしい。鯛飯もおいしい。

せっかくだからデザートのシャーベットも食べておこう。

あ、ケーキも食べていいんですか?




完全に食べ過ぎた。


もうなにもしたくない。






少々グロッキーになりながら早めの夕食を終え、まったりタイム、いや勝負の時間を迎えた。



すぐに致すとなるとお腹の膨らみが邪魔になるので、ここは慎重に。


温泉に入ったりマッサージ機を堪能したり、自宅では出来ないあれやこれやで時間を過ごした。



そしてあっという間に21時を過ぎる。



ねみぃ。めっちゃくちゃ眠い。

性的じゃなくイキそう。


しかも畳の上で髪も濡れたまま。


致す致さないの問題以前に、このまま寝ること自体に問題がありそうな状態である。



なんとか奮起して眠気のピークを越え、再び温泉に浸かり身支度を整える。もちろん性的な意味で。



するとベッドに横たわりながらタブレットで動画鑑賞を嗜む夫がそこに。


これは絶好のチャンス!!!


そのまま同じベッドに横たわり、一緒に動画鑑賞を嗜む。


密着してみたり、思いっきり足を絡めてみたり、のしかかってみたり。


割と日常でも同じような姿勢でテレビを観るので、することされることに抵抗はないが、私たちはあくまで新婚旅行中である。

場所が変われば気分も変わってくるはずだ。

試しにちんさんの様子を太もも越しに伺ってみる。


反応なし。屍かな?


まぁ良い。いつも通り平常運転。

あくまで私からわかりやすいアプローチはせず、夫の動きを待つ。

なぜなら私は古風な女なのだ。

古風であり、痴女である。




そのまま大した動きもなく過ごすこと1時間ほど。

再び眠気が襲ってきた頃、夫に「眠い?」と聞くと、

「全然、ギンギンに起きてる」

本当はこれよりもっと下寄りな発言だったが、文章にすると生々しく恥ずかしいので割愛。

思わぬ発言に戸惑いつつ「そうなると意味が変わってくるけど…」という面白くもない返しをする私。


きっとその時確かめれば良かったのかもしれない。

性的にギンギンであったのかを。


しかし私にはそれが出来ず、結局はそのまま数十分を過ごし、お互いのベッドに戻り眠りに就くこととなった。



(ラストチャンスは朝だ…)


そう思いつつ、少しの悔しさを残しながら1日目を終えた。





前日とはうってかわって晴れた朝。

部屋の明るさに耐え切れず目を覚まし、とりあえず朝温泉を堪能。

もちろん別々。

そして朝食。

チェックアウトまではまだまだ時間がある。


またしても動画鑑賞を始める私たち。


ふと気づく。

あれ?これもうチャンスなくね?



そもそも朝セックスは寝起きのまどろみの中で始まるものであり、朝シャンや朝食を終え覚醒しきってしまっては雰囲気もなにもない。

この後にする運動と言えば、ウォーキングや体操と言った類の健康志向のやつである。


あと、動画なら家に帰って観たい。

大きいテレビの画面で、家のソファにごろんってしたい。

なんだかんだ家サイコー。




というわけで、チェックアウトまで2時間以上の時間を残し、さっさと帰宅。

昼前には自宅に到着。ただいま、我が家。



帰りしなに寄ったスーパーのお総菜をほおばりながら、「やっぱり家にいるのがいいね」とほっこり展開。ほのぼの4コマ漫画かよ。





そんなこんなで致すこともなく、ほぼ家と同じ過ごし方で終えた1泊2日の新婚旅行。

なぜあの時のギンギン発言に上手に乗ることが出来なかったのか、それだけが悔やまれる。

後悔もちんも、先には立ってくれないんだなぁと思い(本当は今考えた)、新婚旅行レポは幕を閉じる。




なにはともあれ、これから新しい姓を名乗り生きていくことをここにご報告致します。あっぱれ!


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