第五回:先住民族「COP15に向けた連続セミナー」運営感想


11/17(木)20~21時より「COP15に向けた連続セミナー」の第5回を開催いたしました。

今回は「先住民族」について一般社団法人日本環境法律家連盟(JELF)の三石朱美さまにご講演いただきました。ご講演では、まず生物多様性条約と気候変動枠組み条約それぞれにおいて、先住民族グループがどのような活動を実施しているのか、先住民族にとって環境保全とは何なのか、先住民族にとっての興味関心はどこにあるのかについてお話いただきました。その後、12月に開催されるCOP15において重要となるキーワード(People’s rights, FPIC*, CBMIS)をもとに、論点についてご説明いただいた後、気候変動と生物多様性の両方において先住民族の立場として求めている解決策についてもご講演いただきました。

特に印象に残ったのは、COP15における重要なキーワード「CBMIS(Community Based Monitoring and Information System)」についてです。科学的な根拠による生物多様性や生態系の資源管理や調査方法が重要視されつつある中で、文化的資源である言語・方言や職業などは、科学的指標をどのように考えていくか難しいようです。今まであまり科学的な取り扱いをされてこなかった先住民たちの文化、習慣をどのように科学的な指標として、国際社会に伝えていくべきなのか、とても考えさせられます。

*FPIC(Free, Prior and Informed Consent): 自由意思による事前の十分な情報に基づいた同意のこと

政策提言統括 髙田健司

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