病院食はなぜ美味しくないのか
病院でお世話になっていると時間が余ってしまうので、病院食の食生活を続けていく中で、病院食はなぜ箸が進まないのかを考えてみた。
端的に結論から申し上げると、病院食が美味しくないという評価になるのは、単純に不味いわけではなく、おかずがご飯のおかずにならないから だと思う。
病院食のおかずで、よく取り上げられる味の薄さも、それ自体が問題なのではなく、そのことによってご飯のおかずにならないからだ。
病院食のおかずに、基本的に焼きは珍しく、煮たり茹でたりしたものが多い。そうなるとジャガイモやさつまいも、カボチャなどは甘味がで過ぎてしまい、ご飯のおかずにはならない。だから箸が進まない。
また、栄養バランスの都合なのかわからないが、酸味が強い食べ物も多い。強い酸味もご飯のおかずとしては敬遠されがちだ。よってご飯のおかずにならない。だから箸が進まない。
ご飯のおかず以外のおかずは箸休めだ、などと言うが、病院食においては、比較的米の比率が高い食事メニューになっており、早く健康になりたい人にとっては、与えられた米をいかにきちんと食べるかが課題になる。しかしながら、ご飯のおかずが少ないことによってご飯自体も進まない。全体的に食が進まなくなる。
とんでもなく酸っぱい漬け物っぽい何か、酸っぱいサラダっぽい何か、甘く煮たカボチャ、魚に酸っぱい汁をかけた何か、ケチャップのかかったオムレツ、これでどうやって米を食べろというのか。
病院食の献立を考える人はどうか、栄養素という数値だけでなく、それぞれのおかずがしっかりご飯のおかずとして機能しているか考えて欲しい。
以上が、病院食の箸が進まないと私が考える理由だ。ご飯のおかずが出る病院食が増えることを祈る。
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