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放牧とは“何にもしない”環境を整えること

おかぁさん、すうじの おべんきょうする ほんが ほしいのー。ひらがなの ごほんは おうちにあるけど、すうじの ほんは うちに ないでしょ?”

4歳8ヶ月の娘がこんなことを言い出した。いや、数字の本も我が家にあるにはあるのだよ!!言わずと知れた?安野光男さんの「はじめてであうすうがくの絵本」シリーズが。しかも、3冊にまとまっている新版ではなく、こどもでも読みやすいうすさの旧版を全巻捜し集めたのだ。この本、大人が読んでもとても面白いし、ふわっと遊びながら今流行りのプログラミング思考の基盤も培われるんじゃないかなー◎とても大好きな絵本たち。


ところが、娘によくよく聞いてみると、「10この おかしを 5 にんで わけたら ひとり なんこに なるか?とか そういう おべんきょう がしたいのー。」とのこと。ふむふむ!概念的な話ではなく、より具体的に計算をしたいらしい。どこから影響を受けてきたんだろう…?保育園で公文とか行っている子に話でも聞いたのかな??我が家では「本人が望むことは可能な限りやらせてみる」が信条なので未就学児向けのドリルのようなものをプレゼント。

なんかめっちゃ教育的な親が買い与えそうな空気感満載で笑える…!!けど、これが一番、今の娘に合いそうだったんだよね。まずは一冊じゃないと大切にしてくれない&シンプルなやつだけだと飽きそうなので、一冊で飽きずに楽しめそうなやつにしてみた。


我が家の子育て方針は、放牧育児。平たく言えば、親は何もしない(笑)でも、本人がやりたがることには、可能な限り環境を整えるようにしている。これが、放置と放牧の主な違いなのかなーと最近感じている。放置は本当に放ったらかしだけど、放牧は放ったらかしにできる環境を整える。その後は、なるべく手を出さない。「何にもしない」で済む環境を整えることだけは、「している」。

この間、「どうやってお子さんに読み書き教えたんですか?」と聞かれて、「何にもしてません」って答えちゃったんだけど、それも嘘だったかも。。。笑 最初はお気に入りの絵本(あっちゃん あがつく たべものあいうえお)を「暗唱」していた娘が、ちゃんとひらがなを「読める」ようになっていると気付いたのは保育園の先生に言われてからだったりする。だから、感覚的には親は“何もしてない”。

だけど、絵本はたくさん家に置いてあるし、毎日ではないけど読み聞かせもしていたし、一応環境は整っていた気がする。ひらがなの「読み」を覚えるまでの時期には0,1,2歳向けの簡単な本を、本棚に復活させたりもしてたし。同じ単語がたくさん出てくる乳児向けの本は“あいうえおの「音」を覚える”にはすごく良い練習帳になった模様。あと、「これ なんて よむんだっけ?」攻撃にはちゃんと答えていた。でも、本人が間違えて読んでるのは指摘しないし、訂正もしない。聞かれたら答えるけど、否定はしないスタンス。

「正しいことを教えない」のは自分の中では、ちょっと実験だった。吸収力が高い幼児期には最初から正しいことを伝えた方が良い気もする。でも、読み書きに関しては正解はその辺に溢れている(本には正しいあいうえお が書いてあるし、読み聞かせする人も正しい読み方をしていることが多い)ので、あえて放っておいてみた。実際、「読み」に関しては、いつの間にか正しい音を全部覚えていたので、今のところ実験はうまくいっているっぽい。

同様に「書き」の方では鏡文字も現在進行形で放っておいてるけど、これは吉と出るのか凶とでるのか…?笑 でも、たぶん学校に行ったら正しい書き方を習うから、その時、自分で覚えるでしょーと放っておいております。基本、親は聞かれるまで“何もしない”スタンスを貫いてみるのだ◎

で、結果は期待しない。概ね同じ育てられ方しても私と弟たちは三者三様に色々やらかしているので、自分のこどもも何かしらやらかすんだろうなーと覚悟はしているのだ(笑)あんまりいい子ちゃんに育っても心配だし、適当に放牧育児していけたらいいな。

そうそう!!“何もしていない”って感じる分野って親それぞれにあるものだと感じている。私の場合は自分がマインド&思考屋さんだから、娘の思考力や表現力を引き出すのは、負荷なくできること。だから、“何もしていない”って感じるのだと思っている。仕事でいつもやっていることともあまり変わらないし!笑

で、“何もしていない”って感じる分野が商いとかビジネス系の人もいるし、身体系の人もいるし、音楽系の人もいるし、家事や片付け系の人もいる。(その辺、得意な人、心のそこから憧れる…!)自分が負荷なくできる分野では、きっとみんな放牧しているんじゃないかなー。

3-5年後に家族で世界に飛び出します、たぶん◎