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お片付けのプロが、防災備蓄収納アドバイザーを目指した理由



整理収納アドバイザー協会内のSNSで見かけた東北応援企画。2016年に参加したことが、やまぐちのお片付け道の大きな転機となることとはその当時は露も思いませんでしたが・・・

振り返るとここが防災備蓄収納アドバイザー誕生の出発点だったと思います。


協会内SNSで見かけた活動ロゴ



東北応援企画に惹きつけられた3つの理由。


このロゴを見かけた時、わたしの中でムクムクと興味関心が高まりました。


・大ベテランの先輩人がチームを統率されておりご一緒に現場に入れる貴重な機会であること

・仮設住宅でのお困りごとがどんなものなのか知りたいこと

・自分にできることで被災地応援になるのならば参加させていただきたいと思ったこと



ですが、当時のわたしには小2の子どももいるし、パパは仕事があるし、そんな二人を置いて旅費も自己負担で3泊も主婦が家を空けるわけにはと一旦は諦めてはみるものの、やっぱり気になる・・・


ダメ元で、パパさんに相談したところ
『行って来たら、いい経験になるし。
 こっちはなんとかなるよ。』

とポンッと背中を押される。


予想外な反応に、いささか拍子抜けしながらも家族に甘えて、参加させていただくことに。

震災の爪痕が残る街に集合した整理収納アドバイザー有志達


現地に入って目にしたのは復興6年目にも関わらず、未だ津波の爪痕が感じられる街並み。

正直、現地入りするまではガレキは撤去され街は全て新しく復元されているものと思ってました。

もちろん、そういう通りもあるにはあるのですが全てではなかった・・・

現代の日本の建築技術をもってしてもという驚きと共に、ひょっとしてあえて残しているのか?という疑問も残るものでした。

全国から集まった整理収納アドバイザーの有志達

全国から集まった整理収納アドバイザー有志10名程と合流した後、リーダー長柴さんの下でこれから応援サポートさせていただくお宅の説明とチーム分けがされました。

※長柴さんはこの後、一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会を設立 
 代表理事をされてます。


仮設住宅の側で集合写真

実は、全国から整理収納アドバイザーが集まるといっても西は、兵庫県のわたし1人。他は北は北海道から栃木県や東京など北関東在住の方が中心でした。

お片付け現場経験値にはかなり差があるものの(現場未経験の方も多くおられた)皆さん、何かできることをと貢献意識が高く中には、過去にも何度かこの活動に参加されている方も数名おられました。

そんな中で長柴さんにチーム分けを発表され、衝撃を受ける。


なんと、2チームの内1つはわたしが現場リーダーに!?
それまでの現場経験値をかわれてのことでしたが土地勘の無い地域で、はじめましての方々との整理収納サポート

「えぇっ💦まじですか💦」

焦るわたしに大先輩の長柴さんが、
『やまぐちさんの目をみて、私は大丈夫やと感じた。』と後に言われる。(↑きっと焦りで真剣な表情だったんでしょうwww)

正直、宣告された時は動揺しましたけど
やれと言われれば、やってみる。
が、わたしのモットーなので潔く受けることに。

ですが、一番西で東北弁に疎いわたしは
標準語も使える比較的若い世代のお宅を担当させていただくことに。

高齢者の方の訛りは強く、独特のローカル単語を連発される。他のみなさんがなんとはなしに理解できる言葉もわたしにとっては英語よりも遥かに難解な言語で正直ちんぷんかんぷんでした💦

整理収納サポートは、所有者の方と所有物を一点々手にとりながら所有物への想いや意味などをしつもんを通して確かめる作業の連続でもあるので言葉で詰まっていては次に進めません💦 

東北応援サポート企画に参加されている方にとっては当たり前の現場だったようですが、言葉の壁のぶ厚さ。海外留学時にも感じなかった言葉の壁、お片付けの現場で初めて感じることができた貴重な経験でした。


言葉の壁


まるで歌を歌っているような現場♩


そしてこの後、自己最高の4名のアシスタントスタッフの現場リーダーとして1軒の平屋タイプの仮設住宅に伺うことに。

現場では、いつもと変わらず
奥様に全員でご挨拶をしてから
お家の収納についてお困りごとなどをヒアリング

その後、リーダーであるわたしが現場で
お片付けの進め方を決め全員に指示。
それぞれ担当の収納に配置していただき
ある程度の整理作業に入ってもらいます。


最終は、わたしと所有者である奥様と一点一点、要不要を確認しながら残しておきたいものを決め収納段階へと進んでいきます。

配置された収納で判断に困ることなどあれば随時わたしに報告してもらいながら進めその日一日は現場での整理収納作業に没頭し一日を終えました。

手前味噌になりますが、わたしの現場は普段から笑いがあり明るいwww 各段意識しているわけではないけれど、笑いをとることは西の人間の習慣なのか?と訊かれるくらいお客様と話こみツッコミながら整理作業を進めていく。

当時の様子をレポしたBlogがこちら↓
https://ameblo.jp/comorebi-biyori/entry-12186437528.html

アメブロより抜粋


奥様にも、「以前に逢ったことありませんでしたか?」と言われるくらい瞬間的に馴染んでいたようでwww わたし自身も楽しい現場でありました。

そんなリラックスした中で進めさせていただいた整理サポートでしたが、ところどころで感じていたのは見えない爪痕でした。


目には、見えない爪痕。

ご本人のプライバシーに関わることなので詳細は、伝えることはできませんが、想い出のモノとお客様との間に感じる故人への想い。

見えない心の爪痕が感じられるサポートでした。



残された遺族は、故人への想い出と共に暮らす。


正直、被災地で出会った皆さん、お元気で笑顔も絶えず明るくってそこだけを取り上げたら震災の影など微塵も感じないし、逞しささえ感じました。

けれど、

震災をきっかけに大切な人と離れ離れになってしまった経験、時間を掛けて少しずつ薄まることはあれど消えることはない故人との時間や記憶。

改めて、その笑顔の力強さに至るまでの月日を想い、震災により突然奪われるものの大きさや、その脅威を感じました。


大震災を前に、わたしに何ができるのか?


そして、この東北応援サポート経験を機に、お片付け現場でのわたしの視点は変わりました。


視点の変化


モノが詰まっているお宅に入れば
 
∟ この状態では防災備蓄を揃えても使えないな

棚の上にある、インテリアを意識したガラス細工をみれば

 ∟ 落下した時床で割れて破片で足を傷つけるな

床置きものをみかけては
 ∟ これ、倒れたらこの扉あかへんから閉じ込められるな


お客様には、理想の暮らしに近づけれるようお片付けでサポートさせて頂いておりましたが防災の観点からも、伝え改善していただきたいことが増えてくるように。

最近では、自然災害も甚大化、多発していることもあり防災備蓄収納に関心を高めて下さってる方も微増してますが当時は、全くの他人事の方と感じておられる方がほとんど。

防災備蓄収納なんて求めてない方が多い中でしたので、何を伝えても暖簾に腕押し、糠に釘状態でした。


ですが、

わたし達人間には、自然災害を防ぐことはできません。


じゃぁ、

突然襲う驚異に何もできずにいられますか?
家族やお客様を守るためにできることってなんですか?

考えた時、わたしにできることを一つ見つけました。

それが、『 減 災 』でした。

減災に必要なのは防波堤や耐震・土木工事だけではありません。
お家の中の備えも有効です。

そして、この防災備蓄収納を有効活用いただけるように整える手段のひとつがわたしの得意とする『お片付け』だったのです。

こうして、

私のお片付け道は、運命的に?少しずつ防災備蓄収納の方向へ進んでいくのでした。


荒波を進む


長文でしたが、最後まで読んで下さりありがとうございました。
読んでいただいた後に何かしら、共感や気づき、あなたの行動に変化があると嬉しいです。

毎週:火・木・土の21時に更新しています。あなたに読んで頂けるだけでもHappy♩なやまぐちですが
次のご訪問も楽しみにしています。


次回は、防災備蓄収納アドバイザーとしての葛藤時に黒猫はちこちゃんが教えてくれたコトについて。


はちこちゃんとやまぐち


あなたに読んで頂けるだけでHappy♩( *´艸`)



投稿日公開宣言し、継続力育成ちゅう。



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