コミュニケーション

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最近の記事

「もてなす」より「一緒に楽しむ」こと

サービス業をする場合、どうもお客様をもてなそうとします。 「楽しんでほしい」という気持ちは十分理解しますが、重要なのは、「一緒に」楽しむことです。 もし、サービススタッフが怖い顔をしていたり、楽しそうでないならば、 いいサービス技術も、スタッフのお客さまに対する思いも台無しになってしまいます。 ポイントは「一緒に」です。つまり、トーンを合わせることです。 トーンは相手によって異なります。テンションの高さ、エネルギーの度合いは人それぞれです。 例えば、エネルギーが1〜1

    • マナー講座より、身体感覚を研ぎ澄ませておくこと

      日本のサービス業界(オフライン)のクオリティが上げていくことに力を入れようとする動きは、業界の人事の方の話を聞くとすごく伝わってきます。 ホテルなどの観光業から百貨店やラグジュアリーブランドの販売業まで、どこもスタッフの質をどのように上げていくかを試行錯誤しています。 外部からマナー講師を呼んだりしているの企業も多いのですが、残念ながらそのマナー講師も、日本のサービス業界をだめにしたやり方を何十年も受け継いできているので、受講生のやる気を奪うことになるでしょう。 例えば

      • 美学を求めて

        私ごとの小さな話ではございますが、ノートのタイトルと「美学を求めて」に変更いたしました。 理由としては、これまでの記事ではコミュニケーションを重点的に置いていたのですが、どうも自分は「美」に非常にこだわっていて、その中の1つに「スマートなコミュニケーション」があると感じたのです。 コミュニケーションが滞っていたり、逆に過剰なものは「美しくない」と感じます。 また、身体を通してのコミュニケーションは、お客さまを何処か異空間へ連れて行くためにも、おもてなしの世界では、非常に

        • 日本の「おもてなし」を世界基準で考える

          ニュースピックスに日本の観光業界、おもてなしについての討論されている番組がありました。 私も以前から考えている議題でしたが、「日本のおもてなしは果たして本当にいいのかな?」と新卒からサービス業界に身を置く私にとって興味深い番組でした。 地方は今後観光業を中心としていくしか道はなさそうなのですが、日本人同士ならまだしも、インバウンドへのサービス力の低さは明らかです。 私は半年前に東京から福岡へ転勤しました。 本当に住みやすいです。 町であっても、花々が咲いていて、自然を

        「もてなす」より「一緒に楽しむ」こと

          日本人が苦手な「言葉遊び」

          先日詩人のアーサービナードさんとジャスバンド、Visionsさんのイベントに参加しました。 アーサーさんは宮沢賢治の本を英語に訳したり、外国の絵本を日本語に訳したりと、ご活躍されています。 今回はアーサーさんがご自身が翻訳した絵本を読み聞かせ、それに合わせてVisionsさんが楽器を奏でるという、とても贅沢な体験をしました。 まずアーサーさん自身を見ていて感じたことは、「西洋人のはっきりとした言葉の切り返しを、うまく日本語でやっていてすごくテンポがいい」という事。 ア

          日本人が苦手な「言葉遊び」

          「森のムラブリ」から考える、ホスピタリティでのコミュニケーション

          皆様「森のムラブリ」をご存知でしょうか。 言語学者、伊藤雄馬さんがタイとラオスの国境付近に移住生活をして暮らす「ムラブリ族」にアプローチをし、持ち前の言語力を通して部族同士の蟠りをといていくといったドキュメンタリーです。 映画の詳細はこちらからどうぞ。(森のムラブリの公式P⇩) 実は九州で上映がまだされておらず、私もまだ観れていないのですが、コミュニケーションを仕事にしてきた私にとっては、予告だけでも興味をそそるものです。 神保哲生さんと宮台真司さんの番組に伊藤さんがゲ

          「森のムラブリ」から考える、ホスピタリティでのコミュニケーション

          【30】エネルギーバランスでコミュニケーションを考える

          どうも我々が人間関係で悩んでいると、「こういう言い方が良い」「伝わるように」「私はこう思うと伝えたい」など、言葉を重要視して問題を解決しようとします。 接客業をしていると、お客様は本当にさまざまです。 後から「ああ言っていたらよかったな〜」では取り返しつきませんので、毎回、どんなお客様ともいいハーモニーを作ることが大切になります。 伝え方や言葉のチョイスも大切なポイントではあるのですが、「エネルギーのバランスを見て調和する」という視点でも問題に取り組みむことができます。

          【30】エネルギーバランスでコミュニケーションを考える

          【29】言葉で相手にイメージを掻き立てさせる方法

          先日、歌のレッスン中に、 「秋山さんの言葉(歌っている時の)は、イメージができるからいいね!」と、先生に言われました。 実際に、私は歌うときに、「どうやって表現できるかな?」と試行錯誤していたのですが、「聴いてくださる方にイメージしてもらえる」とうことは頭になかったです。 相手にイメージをさせて、何かしらの感情を掻き立てることができたのでしょうが歌で少しばかりできていたということは、私の試行錯誤があながち間違っていなかったということなのですが、それを普段のコミュニケーショ

          【29】言葉で相手にイメージを掻き立てさせる方法

          【28】過剰な言葉はNG。オーセンティックなコーチングを活かしたコミュニケーションを。

          コーチングの種類は世の中で数多くあります。 今回わたしがお伝えするコーチングは、カウンセリングの様なものではなく、マインドの変革を促す「オーセンティック」なコーチングです。 私自身も実はマインドのコーチでありますが、“マインドの変革を促す“とはどういうことでしょうか。 通常コーチと聞くとスポーツコーチのような、「指導する人」をイメージする方は多いのではないでしょうか。 的確に指導していくことも1つのコーチングの在り方ではありますが、オーセンティックなコーチは、マインドの

          【28】過剰な言葉はNG。オーセンティックなコーチングを活かしたコミュニケーションを。

          【27】TV電話をリアルに近づける方法

           最近、TV電話を使った面談をする機会が多かったので、そこで感じたコミュニケーションについてお話ししたいと思います。 まず、私がすぐに感じたのは、自分の身体がチグハグになった感覚でした。 どういうことかと言いますと、相手を画面越しに見えるけども、視覚は物理的に目の前にあるデスクトップを見ているにもかかわらず、聴覚はリアルに近い声を感じます。 私は2つの感覚期間を同時に使うのですが、この2つの入力チャンネルに差があることに戸惑いました。 電話だけの方がまだコミュニケーショ

          【27】TV電話をリアルに近づける方法

          【26】マスク越しで温かい接客をする方法

          マスク越しの接客について、サービス業をしている方はコロナが始まって以来一度は考えたかもしれません。マスクをしていると顔全体の表情が見えませんし、こちらの表情も伝えにくいですね。 しかし、コロナが始まって以来、マスクが原因で私はお客様とコミュニケーションミスは起こっていませんし、態度が悪いなどのクレームももらっていません。 むしろ、勤め先のブランドのファンを増やし、売り上げを伸ばす貢献ができました。全くマスクの弊害は接客になかったのです。 なぜでしょうか。 ポイントは、

          【26】マスク越しで温かい接客をする方法

          【25】リピーターを作る鍵はお客様への好奇心⭐︎

          先日、とあるサービス業を運営している方に、「店舗のリピーターの作り方で質問があります。お客様の顔と好みをどうやって覚えてるんですか?」と尋ねられました。 接客業をしていると自然とやっていたのでこの質問に戸惑いましたが、すごくいい質問だと思いました。 確かに、もし毎日PCに向かって仕事をしている方がいたら、接客スタッフは日々多くの人間に接していながらも、どうやって顔と好みを覚えているのか不思議ですね。 質問があったのであえてテクニック的に考えてみたのですが、正直なところ「

          【25】リピーターを作る鍵はお客様への好奇心⭐︎

          【24】お客様に感情を左右されないために自我を捨てる

          サービス業をされている方だと一度はぶち当たったことがあるかと思いますが、お客様に対して好き嫌い、得意不得意を感じてしまうことです。 どんな仕事も人間(お客様)を相手にしていますが、リアルに人間に接して、その人間の要望に応えて、心地のよい気分にする、「感情労働」はおそらくサービス業だけでしょう。 目の前の人間を相手に、多くの時間を情の会話をしている限り、相手に対しての感情がリアルタイムで起こってしまいます。 感情は面白いもので、過去にいじめてきた上司に雰囲気が似てるとか、

          【24】お客様に感情を左右されないために自我を捨てる

          【23】サービス業界のリーダー育成に必要なこと

          [管理業務だけできるのはNG] まず初めに、サービス業は「感情労働」です。 その感情労働の現場のトップに立つということは、その場のエネルギー(店舗、スタッフ、お客様)は、ほとんどリーダーが決めているということです。 ほとんど決めてしまうということは、リーダーは精神的に明るく、成熟していることがとても重要です。 ところが、日本のサービス産業では、「リーダー=マネージメント=管理業務」であり、その能力を重要視することが主流です。リーダーの精神面は吟味していません。 店舗

          【23】サービス業界のリーダー育成に必要なこと

          【22】パートナシーップのコミュニケーションを良くしたいなら、男女の社会的・動物的違いを理解しておくこと

          田村隆一の「恋歌」 恋歌  男奴隷の歌 恋をしようと思ったって ひまがない 手紙を書くにも字を知らない 愛をささやく電話もない それでも赤ん坊が生まれるから 不思議な話  男の子は奴隷の奴隷 女の子は奴隷の奴隷 女の子は奴隷を産む機械 それでも 恋がしてみたい それでも愛をささやきたい 言葉なんか無用のもの 目と目で 生命が誕生するだけ 女奴隷の歌 わたしは機械を産めばいい いつのまにか お腹が大きくなって 満月の夜に わたしは機械を産むの 男の子だったら機械

          【22】パートナシーップのコミュニケーションを良くしたいなら、男女の社会的・動物的違いを理解しておくこと

          【21】「武士道の礼」から見直す,日本のおもてなし 後編

          前編の最後に、「武士道の礼」が古き良き日本のおもてなしを表していると述べました。 後編では、日本のサービス業界で起こっていることを踏まえ、武士道の礼から読み取れる、ある2つの視点から解説します。 ①心が籠っていなければ礼とは言えない 私はこれを「ありがとうの乱用」と勝手に名前をつけます。「ありがとうの乱用」とは、自動的にありがとうやすみませんを使っていることです。 そこには真心はなく、とてもいい言葉であるはずが、言われた側がなんだか圧迫感を感じてしまうのです。 武士

          【21】「武士道の礼」から見直す,日本のおもてなし 後編