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「セブンがコンビニ・スーパー融合店 千葉に1号店」に注目!

セブン&アイ・ホールディングスがコンビニ・スーパー融合店 千葉に1号店 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

セブン&アイ・ホールディングス(HD)は、コンビニエンスストアとスーパーを組み合わせた新型店の出店を始めます。29日に千葉県松戸市に1号店を開き、順次店舗を広げます。広さと商品数がコンビニのおよそ倍でイトーヨーカ堂の調達網を生かして生鮮品などを充実させます。都市部でも生鮮品などを日常的に買う消費者が増えています。いいとこ取りの店舗で顧客層を拡大し、コンビニとスーパー事業の両方を底上げします。

セブン―イレブン・ジャパンが直営店「セブンイレブン松戸常盤平駅前店」(千葉県松戸市)を改装する形で24時間営業の新型店を開きます。コンビニのセブンイレブンのブランドを前面に出した店舗で、面積は約290平方メートルでコンビニの2倍ほど。ヨーカ堂のスーパーと比べると半分以下です。商品数は約5300で平均的なコンビニ(3000超)よりも多いです。

ヨーカ堂の仕入れ網を生かして精肉など生鮮品も取りそろえます。野菜や果物は産地や農家が分かる独自ブランドの商品を展開します。都市部中心に単身世帯が増加しニーズが高まる冷凍食品もコンビニの3倍に増やします。種類が豊富なヨーカ堂の商品などを並べます。

通常のプライベートブランド(PB)のほか、割安のPB「セブン・ザ・プライス」、ロフトや赤ちゃん本舗といったグループ会社が販売する日用品やおむつなどの商品も並べる予定です。商品の価格は生鮮品はスーパー並み、加工食品などはコンビニと同等にします。

1号店の1日当たり売上高は130万円以上を見込んでいるもようです。1号店で運営を検証し、現時点では3月以降に2店舗目の出店を計画しています。

新型店のコンセプト名称は「SIP(シップ)ストア」としました。セブン―イレブン・ジャパン(SEJ)とイトーヨーカ堂(IY)、さらに連携を示す「パートナーシップ」の頭文字をそれぞれ取りました。

高齢化の一段の進行や在宅勤務の拡大を背景に自宅の近くで生活必需品を購入する消費行動が広がっています。セブン&アイが27日に開いた内覧会で、SIPストア担当のセブン―イレブン・ジャパンの山口圭介執行役員は「幅広い世代の利用者に、その場で食べる食品に加えて翌日以降の食材を同時に買ってもらう」と新型店の狙いを語っています。

都市部の小型店ではイオンが2005年に出店を始めた「まいばすけっと」が先行します。生鮮品のほかイオンの割安なPB商品も数多くそろえています。店舗数は1000店を突破しました。ローソン傘下で生鮮品を多く取りそろえる「ローソンストア100」も約650店を持ちます。セブン&アイは後発で、新型店の1号店の近隣ではスーパーなども増える見込みのため競争は激しくなることが予想されます。

セブン―イレブン・ジャパンの永松文彦社長は「セブンは『近くて便利』といった時代の需要の変化に対応してきた。新型店を通じて次世代のコンビニを模索する」と述べました。新型店に多くの商品を供給するヨーカ堂にとっても2025年度までの営業黒字転換を目指す策の一つとして重要な位置付けとなります。

今回、SIPストアという新コンセプト店をスタートさせます。セブンアンドアイのグループの知見を集め、生鮮食品や総菜を提供する「Peace Deli」や、セブンイレブンだけでなくイトーヨーカドーなどで取り扱うセブンプレミアムやセブン・ザ・プライスの品揃え、冷凍食品の強化、「赤ちゃん本舗」との連携によるベビー用品の品揃え、「ロフト」との連携による雑貨提案など、今までのセブンイレブンでは提供していないサービスも提供します。

「近くて便利」なセブンイレブンに、スーパー等の品揃えをプラスすることで、より多くの方の満足度向上につながると思いますし、セブンアンドアイならではの戦略だと思います。今後も、より便利で魅力的な店舗を拡大していってほしいと思います。