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「二子玉川 落書きマッピングプロジェクト」始動!

皆さま、こんにちは!

毎日とても暑いですね。体調には十分に注意してください。

先日、common社会実験「街への提案」を実施させて頂きまして、多く方々から二子玉川をより良くするためのアイディアを頂戴しました。

その中の一つに、以下のような提案がありました。

 新二子橋橋脚の落書きを、いっそのこと先々アートで埋め尽くして、二子らしい景観にできないか。以前学生が作ってくれたアートのような形で、これからの時代を作る人たちに彩って欲しい。

そうなんです。

多くの方々ご利用されている多摩川河川敷にある新二子橋の高架下の橋脚には、当たり前のように落書きがあります。

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この後、かなりの長文になりますが、二子玉川の街にとってとても大事なことなので是非ご覧頂ければ幸いです。

新二子橋橋脚の落書き対策の取り組み経緯

この橋脚の落書きには、実は一部の地域の方々の試行錯誤の歴史があります。

その歴史を振り返ってみたいと思います。

※資料提供:一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツ

2016年4月  
有志(ミズベリング二子玉川未来会議)による落書き消し

はじまりは、水辺を愛する有志メンバーの問題意識から始まった落書き消しでした。

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しかし、、、落書き消しから数か月後、、、、再び落書きが。

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再度、落書きはされてしまいましたが、思いを共にする有志メンバーは拡大していきました。

2018年9月
有志(新二子橋の落書き消し隊)が協働で落書き消し                                       

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2019年1月
かわのまちアクション2018【橋脚清掃&活用アイデア会議vol.1】
 ・橋脚清掃
 ・橋脚活用について講義(東京都市大 小林茂雄教授ほか)+活用アイデア会議

有志活動から発展する形で、2019年からは二子玉川エリアマネジメンツが主導して、有識者や市民を交えた形で橋脚のあり方を議論する場をスタートさせました。

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2019年5月
かわのまちアクション2019【橋脚清掃+活用アイデア会議vol.2:実際にやってみよう編】 
 ・橋脚清掃
 ・活用アイデアトーク「ハシノオハナシ」
  :管理者(国交省)と利用者(市民)のラウンドテーブル

R246橋脚活用の軌跡_2021_03_13よね最終-1 (2)

2020年6月
かわのまちアクション2020【橋脚落書き清掃&活用アクション】
 ・橋脚清掃
 ・アートアート制作+掲示(3カ月)
2020年9月
Futakotamagawa Light It Blue Park 開催

そしてついに、2020年、①落書き消し+②アートワーク設置、というチャンレンジまで実施するに至りました。

①落書き消し

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②アートワーク設置

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設置後の様子。

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さらに、近隣の多摩美術大学と連携して、アートワークの公募を実施して選出された作品が期間限定で設置されました。

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しかし2021年の年明け、、、

アートワークが外された直後にまた落書きされてしまいました。

橋脚には長期間装飾することが認められていなかったこもあり、アートワークも期間限定でしか設置できませんでした。

それでも、2016年に有志から始まった橋脚の落書き消しは、こうした数々の試行錯誤を繰り返しながら、今後も更なる取り組みをしていく予定です。

落書きは「犯罪」。その一方で、、、

落書きの問題は、橋脚に限った話ではありません。

実は、二子玉川の街中にはあらゆる場所に落書きがされているのです。

そして、見慣れてしまっている落書きですが、とても重要なことは、落書きは「犯罪」だということです。

「落書き」関係法令
・刑法 第260条(建造物等損壊及び同致死傷):5年以下の懲役
・刑法 第261条(器物損壊罪等):3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは過料
・軽犯罪法 第1条第33号:拘留又は過料
・文化財保護法 第196条:5年以下の懲役若しくは禁固又は100万円以下の罰金
・きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例 第22条:2万円以下の罰金
・民法 第709条(不法行為による損賠賠償)
             ※渋谷区HPより


その一方で「落書き」は複雑な問題を抱えています。

以下の記事はドイツの落書きについてですが、この記事からも、「落書きか、アートか」という論争や、「落書き消しにかかる膨大なコスト」が伺えます。

また、もう一つ大きな問題となるのは、「落書きされる場所・施設の所有者問題」です。

落書きは、公共施設から、企業、個人宅まで、と、その所有者は幅広く、それぞれの所有者によって事情が異なります。

所有者に「落書きを防ごう」という問題意識がないと防ぐのも難しいですし、消す作業も所有者の考え方次第です。

「二子玉川 落書きマッピングプロジェクト」始動!

いろいろ難しい問題を抱える落書きですが、改めて考えるべきは「落書きができる場所」=「犯罪が行える場所」であり、「落書きをできてしまうほど人の目が少ない場所」というのは、「同じような時間で別の犯罪ができてしまう場所」と言い換えることもできます。

落書きを消すまでは多くの課題がありますが、「落書きのある場所」をしっかりと認識することだけでも、地域の犯罪を減少させる一助になるのではないかーーー

こうした問題意識から、これまで橋脚の落書き対策をしてきた一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツの協力のもと、commonでは以下の通りプロジェクトを始動することにいたしました。

■プロジェクト名
二子玉川 落書きマッピングプロジェクト

■目的
二子玉川の落書きの実態を可視化することで、現状を認識する。その上で、落書き問題を地域としてどのように捉えていくか、対応していくかの議論の場を作る。

■プロジェクト概要

step① 市民参加で落書きを可視化・マッピング
step② データを集約して二子玉川エリマネ公式HP、common上等で公表
step③ 落書き問題を考えるフォーラムを開催(予定)

■期間
2021年8月~2022年3月(予定)

■協力

一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツ

一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツについてコチラ。


まずは、街中にある落書きを可視化していく必要があります。

そのプロセスを市民参加型で実現していきたいと考えておりますので、詳細が決まりましたらこちらのnoteで改めて発信させて頂きます!