記憶

以前、誠光社で開催されてた「肌蹴る光線」というレアな映画の上映シリーズが出町座であるというので行く。詩人でもあるジョナス・メカスの映像作品「幸せな人生からの拾遺集」。前から観たかったけど、このタイミングで観れるのは最近の詩への興味の引き寄せっぽい。

詩の朗読や音楽を耳に入れながら、断片的な映像を観ていると、おばあちゃんの家で夕食後、みんなで8mmフィルムを見ていた夜を思い出していた。子どもの頃あれは特別なイベントだった。そのせいかノスタルジックな気持ちになった。映像の内容も、小さい子の居る家族の日常の様子などが多く、フィルムの質感も懐かしい感じがした。

ふとした光の色や反射を見る度に、脳裏にあって普段思い出さない記憶が蘇って、しばらくそのことを考えたりしていた。長期記憶の奥底を優しく混ぜっ返されてるかのような1時間ちょっと。ずっと気持ち良かった。

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