コジレック的「ダブルマスターズ2022」再録カードレビュー(1)

初心者にオススメの統率者はコジレック!


はじめに

初心者にオススメの統率者はコジレック!(挨拶)
先日「ダブルマスターズ2022」の全収録カードが公開された
豪華再録セットとなる「マスターズ」シリーズの最新弾ということもあって
下環境に生息するプレインズウォーカー達の間では
「相変わらず豪華すぎ」「早速1箱予約した」「こっちが真の統率者レジェンズなのでは?」など大盛り上がりの様相を見せている
今回も例によって統率者をコジレックとする前提で再録されたカード達をレビューしていこうと思う

※今回もある程度MtGに明るい人を対象に記事を書いています
 読みづらいところなどありましたらご容赦願います

カードの評価基準はこちらの記事を参照のこと

なお今回も無色カードが多いため
記事を2分割させてレビューすることにした


《真実の解体者、コジレック》

初心者にオススメ度★★★★★★★★★★

役割:コジレック
初心者にオススメの統率者はコジレック!
今回まさかの再録となったコジレック
比較的強い《真実の解体者》の方でないことが若干残念ではあるが
コジレックをこれから組む初心者にとっては非常に嬉しい再録だ
更に今回はイラスト違いまで収録されているというから驚き

引用元
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/double-masters-2022-variants

唱えるだけで4枚もドローできるのでマナ基盤の用意など消耗した手札を回復できるだけでなく
滅殺4も持っているため殴るだけで相手のリソースがモリモリ削られていく
さらに墓地に送られれば墓地ごとデッキに戻るという効果もあり
統率者戦でありがちな「相手のデッキ切れを狙う無限コンボ」などに非常に強い
回避能力(ブロックされにくくする能力)や破壊不能などを持っていないのが玉に瑕だが
それを差し引いても十分なパワーと能力を持ったクリーチャーと言えるだろう
コジレックデッキは文字通りコジレックのためのデッキなので、統率者にしていないほうのコジレックもデッキに入れてあげよう!

《無限に廻るもの、ウラモグ》

初心者にオススメ度★★★★★

役割:ウラモグ
背景ストーリーでコジレックと共に暴れた「3体のエルドラージ」のうちの1体
唱えるだけでどんなパーマネントでも1枚破壊できるため、厄介なエンチャントやプレインズウォーカーを確実に葬り去れるのが強力
「唱えた時」の効果なので相手がこのカードを打ち消したとしてもパーマネントの破壊は行えてしまう
高いパワーとタフネスもあって場に出てしまえばかなり居座りやすく、ただ殴り続けていくだけで相手は滅殺によりどんどん消耗していくことになる
コジレックと同じように山札削りなどの対策効果を持っているため、墓地が溜まってきた時はあえて墓地に送るのもいいだろう(その場合破壊不能が逆にネックになるが…)
大型を呼び出すことに特化したコジレックデッキでは他のデッキよりも比較的簡単に出せるため、コジレックの次に早期着地を狙いたいクリーチャーだ

《引き裂かれし永劫、エムラクール》

初心者にオススメ度:ERROR!

役割:エムラクール
打ち消されず、唱えたらもう1ターン追加され、自身は飛行とプロテクションに滅殺6
加減しろ莫迦!と言われてもおかしくない超大型のエルドラージ
彼女も背景ストーリーでコジレックと共に暴れた「3体のエルドラージ」のうちの1体だ
非常に強力な効果を持つ彼女だが、1つだけ留意点がある
それはこのカードが統率者戦における「禁止推奨カード」に指定されているからだ
統率者戦は非公式フォーマットのためMtGの開発元であるWtoC社から直々に禁止カードの裁定が下されるわけではなく
「統率者戦ルール委員会」という団体が「これらのカードは使わないほうが良いですよ」と提案する形で制定されている
「使えない」というより「使わないほうがいい」というカードなのだ
実際このエムラクールを《チャネル》などで大量のマナを確保し超序盤からエムラクールを唱えるコンボが開発された事もあった

Channel / チャネル (緑)(緑)
ソーサリー
ターン終了時まで、あなたがマナ能力を起動できるときならばいつでも、あなたは1点のライフを支払ってもよい。そうしたなら、(◇)を加える。

http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%8D%E3%83%AB/Channel

ただしこのコンボが成立した場合ゲームを終結させてしまい統率者戦の面白さを損なってしまうためか、現在エムラクールやチャネルは禁止推奨カードに指定されている
もちろんカジュアルな場で対戦相手に「禁止推奨カードを入れているんですけど、いいですか?」と聞いておくなど対戦前に許可を得て使うことも出来るため
彼女の力強さを実践で試してみたくなったプレインズウォーカー達は是非使ってみて欲しい

《霊気の薬瓶》

初心者にオススメ度★★☆☆☆

役割:C
アップキープ(ターン開始時)ごとにカウンターを載せていき、タップすれば自身に載っているカウンターの数に等しいマナコストを持つクリーチャーを直接場に出せるアーティファクト
一言で表すなら「悠長」なカードで
コントロールに寄せ遅延などができる他のデッキでは活躍の場があるかもしれないが
マナ加速と大型の着地に特化したコジレックデッキでは10個もカウンターを乗せている暇がない、というのが現状だ
最速で唱えても小型のエルドラージを出すために10ターン以上かかってしまうのは少し遅く感じでしまう
手札から出すので統率領域にいるコジレックを出せないというのも大きい
一方カウンターを狙い目の数で留めておきコジレックのドロー効果で引き込んだ大型を場に出して追撃を狙う…という使い方もできなくはないが
「唱える」ではなく「場に出す」なのでエルドラージ達が持つ「唱えた時」
の効果が使えないのも若干ネックだ
《大いなる歪み、コジレック》を主軸にするならデッキ内のカードコストをバラけさせていることも多いため、出したいカードのコストとカウンターの数が一致しないことも多いだろう
使い所は難しいが相手ターンでも起動できることに活用方法を見出すのも悪くないかもしれない

《血鍛冶の戦斧》

初心者にオススメ度★☆☆☆☆

役割:B
装備クリーチャーがダメージを与えるたびに自身のコピーを増やす装備品
本体1マナ、装備2マナと軽く扱いやすいのが特徴だが
一方で装備して得られるものがパワー+2だけ、と能力はあまり強いとは言えない
装備品やアーティファクトを活用できる統率者なら効果を有効活用できるかもしれないが
コジレックデッキにおいてクリーチャー強化目的で装備品を入れるにしてもこのカード以外の装備品を入れたほうが良いだろう

《護民官のサーベル》

初心者にオススメ度☆☆☆☆☆

役割:B
今弾初のどうすんのこれ枠
そのクリーチャーが持つ色1色につき1パワーが上昇する効果を付与する装備品
軽いのが特徴だが最大でもパワーしか上昇せず、最大でも+5にしかならないというのが痛い
さらに大きな難点としてコジレックデッキは無色カードしか採用できないためこのカードを装備してもパワーは上昇しないのだ(無色は「色がない」という扱い)
残念ながらコジレックデッキにおいて採用する余地はないだろう

《冷鉄の心臓》

初心者にオススメ度★☆☆☆☆

役割:A
好きな色を1つ選び、移行その色のマナを生み出せるアーティファクト
マナ基盤としてみるとタップインのため即時性がなく、好きな色のマナを生み出せるメリットも無色が主体のコジレックデッキではあまり活かせる所がない
氷雪を持っているので氷雪マナという特殊なマナが必要な呪文などを使う場合は嬉しい効果だが
コジレックデッキにおいてその役割が生きることは少ないだろう
強いカードもデッキによっては役割がないこともあるのがMtGなのだ

《征服者のフレイル》

初心者にオススメ度★★★☆☆

役割:B C
装備クリーチャーに自分がコントロールしているパーマネントの色1つに付き+1/+1の修正を与える能力と
クリーチャーに装備している時相手に自分のターン中呪文を唱えられなくする制約を課す装備品
前述した通り前者の能力は無色カードしか入っていないコジレックデッキにおいて無用の長物であり、タフネスも修正されるという点も活かせない
しかし着目すべきは後者の能力である
装備クリーチャーを用意する必要があるが、無色デッキに置いて貴重な相手への妨害手段となるのは見逃せない
大型のエルドラージ軍団は「唱えた時」の能力があるため打ち消されても無駄が少ないが
それはそれとして払ったマナを無駄にしたくないという思いがあるのもまた事実だ
この装備品は自分のターン中に飛んでくる打ち消しや除去を防ぐことが出来るため安心だ
ただし、装備させていなければ効果が適用されない点には注意だ
大型が多く動きが遅めなコジレックデッキでは装備先に苦労するかもしれないが
デッキの構築次第ではかなり頼もしい1枚となってくれるだろう

《世界のるつぼ》

初心者にオススメ度★★☆☆☆

役割:C
手札からだけでなく墓地からも土地を唱えられるようにするアーティファクト
墓地を肥やしたり、フェッチランド(自身を墓地に送って特定の土地をデッキから場に出す土地)を利用するデッキではありがたい1枚なのだが
コジレックデッキにおいて土地が墓地に行くことは少なく、墓地の土地を利用する機会はほとんど無い
残念ながらコジレックデッキで活躍できる場面は多くないカードだ

《ダークスティールの板金鎧》

初心者にオススメ度★★★★★

役割:B
破壊不能を持ち、装備クリーチャーにも破壊不能を付与できる装備品
単体、全体問わずクリーチャーやアーティファクトの除去呪文が溢れている統率者戦では常に自分の切り札達が除去される恐怖に怯えながらプレイするわけだが
このカードはそれら除去呪文に対しての安心感を与えてくれる1枚だ
統率者であるコジレックに破壊不能を与えしぶとく生き残らせることで滅殺や呪文打ち消しなど強力な効果を安定して使いやすくなり
対戦相手たちは除去出来ない超大型を相手しなければならなくなるため
戦場の流れを大きくこちらに傾けることすら可能なのだ
ただし万能というわけではなく、追放除去やバウンス、あとは鹿に変えたり月に封印するなどの破壊を伴わない除去や無力化手段には意味がないため気をつけたい

《ドラゴンの門》

初心者にオススメ度☆☆☆☆☆

役割:C
どうすんのこれ枠
多色クリーチャーならなんでもタダで踏み倒せる強力なカードなのだが
コジレックデッキに入るクリーチャーは全員単色を通り越して無色なので
どうあがいても活躍のさせようがないカードである
これ以上書くことある?

《火想者の器》

初心者にオススメ度★★☆☆☆

役割:A
異なる色の組み合わせなら好きな色のマナを2点も生み出せるアーティファクト
4マナで2マナ生み出せるのは大きくタップインもそこまで気にならないが
同マナ帯でマナ加速を目的とするならばもっと使い勝手の良いアーティファクトが存在するのも悩ましい所だ
アーティファクトが除去されやすい統率者戦において1つで多くのマナを生み出せるアーティファクトに頼るのはリスクが大きいが
少しでも早く多くマナを増やしておきたい、という場合なら採用を検討してもいいだろう

《活線の鞭》

初心者にオススメ度★★☆☆☆

役割:B
装備クリーチャーが呪文の対象になるたび好きなターゲットに2点のダメージを飛ばすことが出来る装備品
修正値は低いもののダメージの発生源がクリーチャーのため接死(ダメージを与えたら破壊する能力)や感染(-1/-1カウンターでダメージを与える能力)を持っているクリーチャーに装備すれば効果が活かしやすいだろう
ただしコジレックデッキでは積極的に採用出来る接死・感染持ちクリーチャーが少ないため活かしにくく
ダメージを与える条件も「呪文の対象になった時」と受動的なのが扱いにくい所
クセがある上に使える場面が限られているため採用の判断は慎重に行いたい

おわりに

豪華再録を行う「マスターズ」シリーズだけあって前半だけでもかなり豪華な再録カードが目白押しで
更にコジレックを始めとするエルドラージ軍団がイラスト違いまで引っ提げて登場しているため
コジレックデッキ使いのみならず統率者プレイヤーにとってはかなり魅力的なパックだろう
後半はコジレックデッキには必須レベルのあのカードを始めとする
さらに豪華な再録カード達をレビューしていこうと思う

2022/6/27 初心者にオススメの統率者はコジレック!botの中の人
(2022/7/1 細かい語字、表現を修正)


画像引用元:WotC公式サイト「ダブルマスターズ2022」カードイメージギャラリー
https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/double-masters-2022


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