第19話(最終回)「許しの先の世界」読むだけで人生を照らす物語:第3弾

人は色んな感情を持って生きていてどんな感情を持っても良いのですが、一つだけ厄介な感情「憐れみ」があります。この感情は、人を潰す可能性もあるんです。人を憐れむと、相手がモンスターと化してしまい、自分に対して憐れむと、自分で自分を潰してしまうからです。

私もやっていました。自分の過去に対して「なんて可哀想なんだろう」と。その裏には「私の苦しみは、誰にもわからないぐらいすごい」という勲章がありました。壮絶な過去を戦い抜いた勲章。戦争が終わっているにもかかわらず、勲章を手放したくありません。それは人を寄せつけない効果があり、自己憐憫という勲章を手放さないかぎり、自分を潰し続けます。


ある日のこと、底をついた私はその勲章を捨てたくなりました。もちろん、過去の自分に誇りはありますが、自分を捨てないと人との一体感は生れないと気づいたんです。


人は一人では生きていけません。通じ合う喜びを感じる時が孤独から解放される時です。今までは、人前で過去を語る時は「お涙頂戴劇場」のようでした。まさしく自己憐憫で酔っ払っている状態ですね。自己憐憫を認めて許すと、癒しが訪れて、誇りを持ちながらも「みんな大変」というテイで自分の過去を語ることができたんです。感情の渦から抜け出たかのようで、もしかすると記憶と感情が一致する割合が多くなったからかもしれません。


「みんな大変。みんな同じ」という一体感から、世の中への信頼が生れます。今までは「失敗したら死ぬ」という恐怖を持っていましたが、一度失敗したぐらいで、死ぬわけではないということに気づくと、緊張し続けたのがゆるんできました。


ゆるみ、許し、癒やされる。許しは無意識の中にある。これからも、マーラが襲ってくるでしょうが、自分には許しがないから許しがある無意識さんに委ねれば良いと気づくと絶対的な安心感が、胸一杯に広がります。


さらに、目の前の方の人生に対して「無意識さんの助けがあった背景」へのリスペクトが湧いてきて、一体感が生れるんです。すると、白黒の世界からグレーの世界、面白い世界へと移るんです💐







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