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「幼い子どもにかけてあげる言葉:第10話」読むだけで人生を照らす物語:第2弾


生きづらさを抱えている私たちにとって、自分に優しい言葉をかけてあげるのは、なかなか難しいことです。厳しい声ばかり聞いてきたので、自分にも厳しくしてしまいがちなんです。

あなたの記憶の最も古い場所へタイムスリップしてみましょうか。何歳のあなたが見えますか?どんな話し方をしていますか?何を感じているのでしょうか?

私の場合、5歳の幼い自分が見えました。うつむいて膝をかかえています。声をかけるも、ボソボソと話して、あまり聞き取れません。なので、側に近寄って挨拶をします。

「こんにちは。私はあなたの味方だよ。今どんなことを悩んでいるの?」
すると「一人ぼっちで寂しい」という声が聞こえてきました。体をゆすりながら、こちらをチラッと見ています。

「そうなんだ、寂しいんだね。どんな時に寂しいのかな?」
「お母さんが妹にかかりっきりで、全然構ってくれない」
「お母さんが構ってくれなくて、寂しいんだよね」

「どうしてくれたら嬉しいかな?」
「お母さんに大好きって言って、ギュッと抱きしめられたい」
胸が痛みます。

「そうなんだね。私があなたを抱きしめてもいいかな?」と言うと、その子は少し恥ずかしそうにしながら「いいよ」とつぶやきます。ゆっくりと柔らかく、その子を抱きしめます。すると、その子は安心したのか、涙を流しながら眠りにつきました。

私はその子の耳元で「そのままのあなたでいいよ」とささやきます。心なしか笑顔になったような気がします。私はその子にそっと毛布をかけて、離れます。

その子が安心すればするほど、私が安心します。私が安心すればするほど、その子も安心します。だから今日も、私は私に優しい声をかけます。あの幼子に届いていると信じながら💐
 



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