ほぼ漫画業界コラム186

【最悪の編集部の見分け方】
 
最近は漫画レーベルが溢れ、ポコポコと新規レーベルが生まれます。世は大編集長時代に突入ということで漫画家の皆様は、どこに持ち込めばいいかわからない時代になりました。
 
 ただ、世の中には最悪の漫画レーベルもあるのでお気を付けを。
最近、耳にしてあーそれは最悪な編集部なぁと思うエピソードがありました。でも、それを聞いてイケてる編集部とイケてない編集部の見分け方が判明しましたので報告させていただきます。 
 
それは、その編集部が年間、編集者一人あたり、何本の連載を立ち上げているかという事。これ重要です。数が多いところは活気があったりやる気があったり、編集者が優秀なことが多いです。
 
仮に最初は優秀じゃなかったり、トラブルが多かったりする編集部でも、連載が多いってことはPDCAが回る回数が多いということですから、そういう場所は次第によくなります。
 
 ただね・・・いるんですよ。編集者の中には「出来るだけ働きたくない編集者」が、中には編集長自体が「出来るだけ連載を起こすのを辞めよう」と旗を振っているところもあります。
 
 なぜそんな事を言うのか? ヒットを出す自信がないからです。漫画はヒットしなければ基本赤字になります。自分達がヒットを出す自信がないと言うことは赤字作品を垂れ流す部署になると思っていると言うことです。
 
だったら、出来るだけ、むしろ1本も立ち上げずに過去のヒット作の売り上げに頼って小さな黒字編集部、もしくは赤字でも小さな赤字の編集部を目指そう。そういう作戦な訳です。
 連載を起こさないと言うことは、彼らに仕事は殆どありません。でも大丈夫です。コロナ以降、漫画編集者はリモートワークが日常化しました。家で別の事をしていれば暇じゃありません。
 
 で、彼らが頼っている過去のヒット作なのですが、その売上は馬鹿になりません。もう何十年も前に終わった作品でも、今でも電子書店のランキング上位にいます。それらの作品が延々と稼いでくれるのです。で、そこの編集部の編集長は思う訳です。自分が編集長の間は新連載は起こさないと。余計な原稿料を使わなければ黒字でいられますからね。
 
 すごいですね。僕が出版社の経営者だったら、そんな編集者今すぐ会社を辞めてもらいたいです。しかもそんな編集部が増えているといいます。
 
 ちなみに僕は作品がヒットしたら評価するのではなく、作品を立ち上げた時点で、もしくは連載が続いた時点で評価するべきだと思うし、僕の会社ではそうしています。ヒットするかどうかわかりませんが、打席には何度だって立てばいいのです。
 
 これ漫画家にもいえて、作品が打ち切られても、打ち切られてもすぐに次の作品を発表する人が結局は勝ちやすいです。漫画家も編集者戦う意志がある限りは何度でも、打席に立たせたいと思います。
 ひっさしぶりに出版社の人と飲んで、聞いた嫌な話でした。そういう編集部と付き合っている作家さんや編プロさんは地獄なので逃げて~~~!

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