運の良い女

人に自慢できることが1つあるとしたら、
「運の良さ」だと思う。

宝くじが当たった、とか 大富豪に見初められた、とか そういう類のラッキーではないのだが、
なんというか「何となく最悪の状況には陥らない」という運の良さを感じる。

特に自慢したいのが
「今まで出会った人の中にいわゆる『悪い人』が存在していない」ということだ。

そりゃ全てが常に良い状態だったわけではない。
小学校の時に友達にハブられたり、
中学の部活で先輩から自分だけ強めに当たられたり、
高校の部活でも後輩にナメられたり、
大学のゼミではめちゃめちゃ浮いてたり、
社会人になってからは職場のお姉様方にネチネチ嫌味を言われたり、
付き合っていた男が私と別れた翌週に別の女性と結婚式を挙げていたりと
その瞬間ごとに「もう嫌だぁーーー!」と叫んで走り出したくなることはあれど、精神が崩壊するほどの酷い目に遭わされた記憶はないし、むしろ辛い時に味方してくれる人が必ず1人はいてくれたことがものすごい幸運だと思う。

特に先輩や上司には恵まれる率が高く、パワハラ系に苦しめられたことはない。今までの自分の態度や行いを振り返った時、よく誰にも見捨てられず来れたもんだなぁ…といっそ感心してしまう(見捨てられてるけど気付いてないだけの可能性もあるが)。

この実績は、私の人格形成において非常に大きな意味を持つ。しんどい事があっても、それが一過性のものであることを本能的に理解することに役立っているし、ちょっと嫌だな、苦手だなと思う人に対してでも「もしかしたら良い一面もあるかも知れんしな…?」と信じて長い目で付き合っていけるキャパ形成に役立っている。と思う。

つまり、「私に関わってくれる人の中には悪い人はおらん」と根拠なく信じることで、人や物事に対する寛容度を上げられる。

もともとこだわりが強くて変な子どもだったため、他人や物事を一度思い込んだらそれ以外は許せない!というタイプだったが、そんな激狭なお猪口サイズの心の器がまあまあ、茶碗くらいまでは広がったのではないかと自負している。

他人に甘く、自分にもちょっと甘く。
そうやって許容すること、寛容であることができる幅を少しずつ広げて穏やかに過ごせる時間を増やしたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?