2022年5月18日のコマエダージ #130
東京都狛江市のコミュニティラジオ、こまえエフエム「コマラジ」水曜 夜9時のボサノヴァ番組「Bossa da Comaedade(ボッサ・ダ・コマエダージ)」
今週もお聴きくださいましてありがとうございました\(^o^)/
↓番組前のおきまりの定点撮影📸↓
ワルター・ワンダレイ特集“ワンダレイ祭!“
今月は、今井亮太郎が最も影響を受けたアーティスト、ワルター・ワンダレイ(Waltar Wanderley)の誕生月!
というわけで今回のワルター・ワンダレイ特集!「ワンダレイ祭!」でございました♪
ワルター・ワンダレイは、ブラジル・レシフェにて1932年5月12日生まれ、1986年に54歳でサンフランシスコで亡くなった、往年のブラジル人ハモンド・オルガン奏者。
レシフェはブラジル北東部ペルナンブコ州の州都。美しい港湾都市。ブラジルの地図の右側の出っぱってるあたりにあります♪
そんなワンダレイのオルガンサウンドはまさにこの新緑の5月、そしてその先の梅雨の季節にもピッタリなんです♪
今回はワルター・ワンダレイの中でも特に名盤揃いなVERVEレコードの66〜67年の作品から中心にセレクトしました〜♪
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まず1曲目は、ワンダレイが世界的に大ヒットすることとなったきっかけの楽曲「サマー・サンバ(Samba de Verão)」から♪
ワンダレイと言ったらやっぱりコレですよね!!
「サマー・サンバ」は、マルコス・ヴァーリ(Marcos Valle)が1964年に発表した楽曲で、それまでもブラジル国内では演奏されていましたが、1966年のこのワンダレイの演奏によりアメリカで大ヒットし、世界的な名BossaNova楽曲となりました。
曲の内容は、
“なんて素敵な人なんだ
通りすぎちゃったけど、僕を見てた
心が熱くて夏みたい"
という一目惚れな恋の楽曲。
ワンダレイのオルガンの涼しげな音色と、熱い恋の内容の楽曲が絶妙な雰囲気を出しています。
印刷的なイントロも個人的に大好きです♪
M1. サマー・サンバ - Samba de Verão - / ワルター・ワンダレイ
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2曲目は、同じく『レイン・フォレスト』より「Chorou,chorou(Cried,cride/泣いて泣いて)」。
この曲や「サマー・サンバ」の収録されている『レイン・フォレスト』(1966)というアルバムは、僕が勝手にワンダレイ三部作と呼ぶ『レイン・フォレスト』『シェガンサ』『バトゥカーダ』の最初の作品。
この作品たちは、ジョアン・ジルベルトやアストラッド・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン、セルジオ・メンデスはじめブラジル音楽の世界的ヒット作品をたくさん世の中に放った名レーベル、VERVEレコードからリリース。
プロデューサーは、名盤『ゲッツ/ジルベルト』と同じクリード・テイラーが担当していました♪
『レイン・フォレスト』は1966年5月16日、17日にニュージャージー州にて録音されました!
まさにこの時期だ!放送日の前日!
「Chorou,chorou」はそれほど演奏されていない楽曲。
ワンダレイの演奏以外にはルイス・ボンファ(Luiz Bofa)の録音もあります。
泣きメロがなんとも切なくカッコいい楽曲です♪
M2. Chorou,chorou(Cried,cried/泣いて泣いて) / ワルター・ワンダレイ
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3曲目は、『レイン・フォレスト』に続いて1966年秋に発表されたアルバム『シェガンサ』から「Mar Amar(海の愛)」。
『シェガンサ』は個人的にワンダレイの中で一番好きなアルバム。
ワンダレイのトリオのカッコ良さがシンプルにわかる作品です♪
『シェガンサ』は1966年9月15日にニューヨークにて録音されたそう。
「Mar Amar(海の愛)」は、ホベルト・メネスカル(Roberto Menescal)&ホナウド・ボスコリ(Ronaldo Boscoli)の作った楽曲。
“私は行く
海からもうすぐ昇る太陽
私の夏に戻りたい
あなたも覚えてるでしょ
愛を思い出させてくれた海
幸せに戻るために私は行く“
というような内容デス。
この楽曲もワンダレイのオルガンサウンドに乗って、初夏にピッタリ!
M3. Mar Amar(海の愛) / ワルター・ワンダレイ
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4曲目にお贈りしたのは、同じく『シェガンサ』の中から「Take Care, My Heart」。
ワンダレイはハモンド・オルガン奏者として有名ですが、実はもともとはピアニスト。
この楽曲はワンダレイのオルガンとピアノが多重録音されていて、オルガントリオの軽快なサウンドの上に、やわらかく、そしてゴキゲンなワンダレイのピアノが踊ります♪
ワンダレイのピアノもとっても素晴らしいんです!!
綺麗な楽曲である「Take Care, My Heart」ワンダレイの演奏しか聴いたことのない楽曲ですが、元はピアニスト、ボブ・コーウォンの曲のようです。
ボブ・コーウォンも当時VERVEレコードの作品に参加していました。
M4. Take Care, My Heart / ワルター・ワンダレイ
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5曲目は、昨秋リリースの今井亮太郎アルバム『オルガニスタ・イマインダレイ』より小野リサさんとの共作「Tudo Bem」。
ワンダレイはかつて日本にしばらく滞在して演奏していた頃があり、小野リサさんはなんとその時にワンダレイと一緒に奏でていたそう!
小野リサさんのご実家でもある、ブラジル音楽&料理の名スポット、サッシ・ペレレにてワンダレイが演奏していた時、ボサノヴァの曲を演奏する時にいつもリサさんを呼んで一緒に演奏していたそうですよ^_^
サマー・サンバはいつもあのおなじみのイントロだったそう。
「Tudo Bem」は、ワンダレイとリサさんが演奏してるところをイメージして作った楽曲♪
“もう大丈夫
空の天使様に「ありがとう」を
そして私は歌う 幸せにつつまれて
再び愛することを思い出して
幸せであることを噛みしめながら“
という内容の素敵な歌詞をリサさんが付けてくださいました^_^
M5. Tudo Bem (トゥドゥ・ベン) / 小野リサ & 今井亮太郎
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6曲目は、アストラッド・ジルベルト(Astrud Gilberto)とワンダレイの共演の「Tristeza(トリステーザ/悲しみ)」。
アストラッド・ジルベルトとワルター・ワンダレイの連名で発表されたアルバム『A Certain Smile, A Certain Sadness』に収録。
英語で「Tristeza」を歌うアストラッドのバッキングを軽快に奏でるワンダレイのオルガンが心地よい。
ギターはなんと!ジョアン・ジルベルトです!
『A Certain Smile, A Certain Sadness』は、1966年9月 ニューヨークにて録音との記録があり、
あれ?これもしや?!
先述の『シェガンサ』のアルバムと同時期に同じ場所で、なんですよね〜!
レコード会社もプロデューサーも一緒、メンバーも『シェガンサ』の参加アーティストが参加してるから、まさに同時に録音していたのかもしれません^_^
“悲しみよ、立ち去れ!
私の心は私の終わりを見て泣いている
私の心を家にしてしまった悲しみは、あまりに多い
あの喜びの日々に戻りたい
もう一度歌いたい“
という内容の今やサンバの大名曲ですが、もともとは1965年の作品。
ということはこの楽曲の発表1年後でもうアメリカでカヴァーされたということですね〜!
英題に「Goodbye Sadness」と付いているのもなかなかおもしろい。
M6. Tristeza - トリステーザ - / アストラッド・ジルベルト & ワルター・ワンダレイ
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7曲目は、『バトゥカーダ』に収録された、切なくシブい楽曲「It Hurts to Say Goodbye(さよならを言わないで)」。
ヴェラ・リンはじめ世界中の歌手が歌った名曲のオルガン・ボッササウンドでのカヴァー!
“私を腕に抱いてしっかり抱きしめて
あなたの愛は今夜は私のもの
さよならはつらい“
と歌う愛の失恋の曲を、哀愁たっぷりのオルガンで奏でています♪
この曲の収録された『バトゥカーダ』は、 1967年5~6月 ハリウッドにて録音されたそうです。
『レイン・フォレスト』の録音が1966年5月なので、ほぼ一年の間にこれだけの名盤が生まれてるんですね〜♪
M7. It Hurts to Say Goodbye - さよならを言わないで - / ワルター・ワンダレイ
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8曲目にお贈りしたのは「Batucada Surgiu(バトゥカーダ)」。
『バトゥカーダ』のアルバムタイトルにもなったこの楽曲も、ワンダレイの代名詞みたいな楽曲です♪
曲は「サマー・サンバ」を作ったマルコス・ヴァーリ(Marcos Valle)。
“バトゥカーダ“は打楽器の集合奏の意味。
サンバのカーニバルの時のあの打楽器隊がまさに!デス。
曲は、
“サンバをすることは死ぬことではなく生きることだ“
という内容。
ワンダレイとマルコス・ヴァーリはとても深い繋がりがあります♪
ちなみにマルコス・ヴァーリ、ギターとアレンジでこの『バトゥカーダ』に参加しております^_^
M8. Batucada Surgiu (バトゥカーダ) / ワルター・ワンダレイ
本日の生演奏は「大磯の小さなイタリアン」♪
今回はワンダレイ祭ということで、やっぱり生演奏もピアノじゃなくてハモンド・オルガンですよね(笑)
というわけで、ハモンド・オルガン、持ち込みました!!
前後の番組も生演奏で、番組の展開は5分しかないので、その5分の間にハモンド・オルガンを搬入!セッティング!サウンドチェック!
そして、放送終わったらすぐに撤収!
いつもの電子ピアノもスタジオ転換ギリギリですが、よりセッティングの多いハモンド・オルガンはさらに大変!!
足鍵盤もありますからね(笑)
というわけで、生放送では初!のハモンド・オルガン持ち込みをしてみましたが、なんとか無事に搬入もセッティングも搬出もできましたよ〜!!
やればできる!!!笑
というわけで今回の生演奏では、「大磯の小さなイタリアン」を演奏させていただきました♪
この楽曲はワルター・ワンダレイへの敬意を表して、オルガンで、そして全楽曲オリジナルで構成したアルバム『オルガニスタ・イマインダレイ』に収録されています。
(ワンダレイをモジってイマインダレイ・笑)
この「大磯の小さなイタリアン」、もともとはまだオルガンを奏でていない時に、よくワンダレイの演奏のマネを鍵盤ハーモニカでやっていて、まさにその時に鍵盤ハーモニカで作曲しました♪
今回はハモンド・オルガンの生演奏での「大磯の小さなイタリアン」。
いかがでしたか?
地元・大磯のとある小さなレストランでの日常を描いた楽曲です^ ^
M9. (生演奏) 大磯の小さなイタリアン - Uma Trattoria em Oiso - / 今井亮太郎
今回もたくさんのみなさまからのメッセージ、本当にありがとうございました\(^o^)/
とっても楽しくお届けさせていただきました♪
次回のコマエダージは5/25(水)\(^o^)/
次回の放送は、5月25(水) 21:00〜!
来週は、巨匠ギタリスト、小畑和彦さんをお迎えして、Karen Tokitaさんパーソナリティでお届けします(^^)
ジャズ、ボサノヴァはじめ様々なジャンルで活躍する小畑さんのお話、楽しみです♪
来週もどうぞお楽しみに!
Muito obrigado!!!!
Tchau tchau!!!
本日のオンエア曲
サポーター募集
番組ではみなさまからの応援を募集しています。コマエダージの番組作りを一緒にしませんか?!サポーターになっていただいたみなさまには、毎週、コマエダージ番外編ミニラジオをお届けします♪ぜひよろしくお願いします!!!
↓詳細は下記↓
Karen Tokita&今井亮太郎 配信限定シングル by 日本コロムビア
☆Karen Tokita&今井亮太郎『100万回の月』配信限定シングル、2/23日本コロムビアよりリリース!
1. 100万回の月 - Seu Olhar é Como a Lua -
2. 通り雨のあと - Depois da Tempestade - (Karen Tokita Vocal ver.)
3. 100万回の月 - Seu Olhar é Como a Lua -(コーラス&鍵盤ハーモニカver.)
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↓ダウンロードは下記から↓
↓『100万回の月』ダイジェストムービー↓
↓日本コロムビアからのnewsリリース↓
〈参加メンバー〉
*100万回の月
Karen Tokita(Vocal/Guitar/Chorus)
今井亮太郎(Organ/Rhodes Piano/KENBAN-Harmonica)
満島貴子(Flute)
亀井恵(Marimba)
Alexandre Ozaki(Drums)
*通り雨のあと
Karen Tokita(Vocal/Chorus)
今井亮太郎(Organ/Piano/Percussion)
外園健彦(Guitar)
コモブチキイチロウ(Bass)
黒田清高(Drums)
* * *
☆Karen Tokita&今井亮太郎『海辺のカフェの水曜日』配信限定シングル
1. 海辺のカフェの水曜日 - Quarta-feira no Café da Praia - (Karen Tokita Vocal Ver.)
2. 流星ピアス - Brinco de Estrela Cadente -
※Apple Music、amazon music、LINE Music、Spotifyなどなどの各サブスクリプションや、iTune Store、レコチョクなどの配信ダウンロードサイトから、お聴きいただけます。お使いの配信サイトで検索してみてくださいね!
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その他情報
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♪Bossa da Comaedade パーソナリティ
Karen Tokita :https://karen.bossa.info
今井亮太郎:http://ryotaroimai.com