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世銀、マスターカード元CEOのバンガ氏を総裁に選出(ロイター)

3日に世界銀行は、インド系米国人実業家のアジェイ・バンガ氏(63歳)を新総裁に選出しました。アジェイ・バンガ氏は、過去に米国のクレジットカード大手、マスターカードの最高経営責任者(CEO)として活躍していました。彼は、バイデン米政権からの推薦を受けて、このポジションに選ばれました。

世界銀行の現総裁であるマルパス氏は、任期前倒しで辞任することになり、バンガ氏が彼の後任として唯一の候補者となりました。バンガ氏の就任日は6月2日で、任期は5年間です。

世界銀行は、国際的な金融機関で、世界中の国々の経済発展を支援し、貧困を減らすことを目的としています。総裁は、世界銀行のトップであり、機関全体の方針や戦略を決定する重要な役割を担っています。総裁は、世界銀行の加盟国から選出され、任期は5年です。

バンガ氏は、金融業界での豊富な経験と実績を持っており、特にデジタル決済や技術革新に関する知識があります。彼のリーダーシップのもと、世界銀行は、技術革新やデジタルインフラの整備による経済発展や貧困削減への取り組みを進めることが期待されています。また、彼はインド系米国人として初めて世界銀行の総裁に選出されたことから、多様性やインクルーシブな経済の推進にも力を入れると考えられています。

世界銀行の総裁はどのようなことを行うのですか?

世界銀行の総裁は、同機関のトップリーダーとして、以下のような重要な役割を担います。

  1. 戦略と方針の策定: 総裁は、世界銀行の長期的な戦略や方針を策定し、その実行を監督します。これには、機関の目標や優先順位を決定し、加盟国や他の国際機関と連携して、世界的な課題に対処することが含まれます。

  2. 資源の配分: 総裁は、世界銀行の資源を効果的に活用することを目指し、プロジェクトやプログラムの選定や資金配分に関与します。また、新たな資金調達方法やパートナーシップの開拓も重要な役割の一つです。

  3. 加盟国との関係構築: 総裁は、加盟国との関係を維持・強化する役割も担います。これには、加盟国の政府高官や関係機関との会議や協議、国際会議への出席などが含まれます。

  4. 組織の運営と管理: 総裁は、世界銀行の運営や管理に責任を持ち、職員の雇用や評価、組織構造やプロセスの改善などを監督します。また、組織の透明性や説明責任を確保することも重要な役割です。

  5. コミュニケーションとアドボカシー: 総裁は、世界銀行の活動や成果を広く伝える役割も担います。メディアや一般市民、ステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、世界銀行の取り組みや価値を説明し、支持を得ることが求められます。

これらの役割を通じて、世界銀行の総裁は、組織の目的である経済発展の支援や貧困削減に努めます。

世界銀行の実際の取り組みを、時系列順に整理して教えてください。

世界銀行は、その設立以降、多くの重要な取り組みを行ってきました。以下に、時系列順にいくつかの主要な取り組みを紹介します。

  1. 1944年: 世界銀行の前身である国際復興開発銀行(IBRD)が、ブレトンウッズ会議で設立される。戦後の復興と経済開発を支援する目的で設立されました。

  2. 1947年: 世界銀行は、最初のプロジェクトとして、フランスの電力プロジェクトに資金を提供します。

  3. 1950-1960年代: 世界銀行は、インフラストラクチャー(道路、ダム、発電所など)や農業開発プロジェクトに資金を提供し、新興国の経済成長を支援します。

  4. 1970年代: 世界銀行は、社会開発(教育、保健、衛生など)に焦点を当てたプロジェクトに資金提供を拡大します。

  5. 1980年代: 構造調整プログラムが導入され、多くの開発途上国が経済改革を実施することを支援します。また、環境問題や女性の地位向上にも重点を置くようになります。

  6. 1990年代: 世界銀行は、喫緊の貧困削減や社会開発、環境保護を重視し、その取り組みをさらに強化します。また、民間セクターとの協力を促進し、資金調達や技術移転に努めます。

  7. 2000年代: 世界銀行は、ミレニアム開発目標(MDGs)を達成するための支援を強化し、開発途上国の教育、保健、ジェンダー平等、環境保護などの分野での取り組みを促進します。

  8. 2010年代: 持続可能な開発目標(SDGs)が採択され、世界銀行はその達成に向けた支援を強化します。

  9. 2020年代: 新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的なパンデミックに対応し、世界銀行は迅速に行動を起こします。最貧困国を中心に、緊急医療支援、ワクチンの配布・普及、経済回復支援など、多くの取り組みを行っています。また、デジタル化や持続可能なエネルギー、教育の質の向上など、長期的な開発課題にも引き続き取り組んでいます。

これらの取り組みは、世界銀行が過去から現在に至るまで、世界の開発途上国や最貧困国の経済成長や社会開発、環境保護など、様々な課題に対処してきたことを示しています。世界銀行は、今後も国際社会と連携し、持続可能な開発目標の達成に向けた取り組みを続けることが期待されています。


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