38_カラーイメージについて考える(9)「身の周りの茶色」〜粋と地味の間で

画像1 「茶色・ブラウン」はいわゆるベーシックカラーといわれる定番色であり、商品のカラーバリエーションに もよく登場する色です。茶色の色相はオレンジ。え?と思う方もいらっしゃると思いますが、ざっくり言うと「オレンジ色が暗くなるとブラウン」になるのです。(因みに「ベージュ」は「うすいブラウン」なので、やはり色相はオレンジになります。)そんなブラウン(茶色)はなぜか色として認識されたのが比較的遅い色だと言われています。よく選ばれる割には地味なポジションに甘んじているイメージもあります。
画像2 古都の街並。重ねられた時間の奥行きが・・・たまりません。
画像3 丹波立杭焼の猪口。土の温かさ、深さが・・・たまりません。
画像4 いただいた手作りのお菓子。焼菓子の焼き色が香ばしさとリンクします・・・たまりません。
画像5 フランク・ロイド・ライトが設計した現ヨドコウ迎賓館。ブラウン系のコントラストが、シャープなモダン建築に温かい落ち着きを与えていて・・・たまりません。
画像6 泥染体験で出会ったアフリカのブラウン。土色のバリエーションの豊かさが・・・たまりません。
画像7 大阪淀屋橋の夕暮れ。夕暮れの水都のブラウンは鋭く都会的で・・・たまりません。
画像8 飴色のガラス看板。透過色のブラウンが古都の街並みに粋に馴染んでいて・・・たまりません。
画像9 いやいや、もうキリがないのでやめておきますが、茶色・ブラウンは木の色や土の色であり、あまりにも環境に溶け込んでいて意識されにくいことになっているのだと思います。だから「色として認識されるのが遅くなった」のでしょうか。同じ色相であっても鮮やかなオレンジのように象徴性を感じにくいせいか、何かのイメージカラーにもなりにくいような気がしますし、色の派手地味で言うと確かに「地味」にカテゴライズされます。しかし、多彩なバリエーションがある繊細でクールな粋さを持つ色でもあります。
画像10 茶色・ブラウンが持つ魅力は誰しも感じていると思うのですが、なかなか話題に上りにくい色というか。また改めてネチネチ掘り起こしてみたいと思います。

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