【読書感想文】僕はミドリムシで世界を救うことに決めた。
この本はたまたまジュンク堂で見かけて購入しました。「ミドリムシ」って微生物?それが世界を救うってなに??って気になったので。
一言感想
信念をもっている人が、何かを成し遂げられる人だ。
宇宙飛行士の油井さんの本を読んだ時も、外尾悦郎さんの本を読んだ時も思ったんですよね。この方の熱量は今まで以上でした。
18歳で本当の問題を知る
筆者の出雲さんは、将来は国連に入って世界の飢餓や貧困の問題に取り組みたいと思い、東大に入学します。大学1年のとき、バングラディシュの銀行にインターンで行ったことにより、あることを知ります。
それは、バングラディシュには炭水化物が山ほどある、ということ。炭水化物があっても、他の栄養素が足りないことが、子供の成長に影響を及ぼしているということ。国連はバングラディシュに水や食料を支援しているが、解決していない。国連に入っても、この問題が解決しないかも、ということを考え始めるのです。
ミドリムシとの出会い
栄養素がたくさん入っている「仙豆」のような食べ物を探すも、なかなかみつかりません。そんなとき、大学の後輩との何気ない会話の中で「ミドリムシ」の存在を知ることになります。
ミドリムシは植物と動物の両方の特徴をもった微生物です。
実はこのミドリムシ、日本でも国家プロジェクトとして、大量培養を目指しながら失敗したという過去があり、その当時ほとんど研究している人がいませんでした。
しかし、その後様々な困難を乗り越え、大量培養に成功します。
信念をもって突き進む
何がすごいって、どんなに困難でもブレないで突き進む信念の強さ。「ミドリムシ」が世界を救うことを信じて突き進む中で、それを理解してくれる人や、投資してくれる人たちに出会います。
多分少しでも弱気になったりすると、人は集まってこない。まず自分が自分を信じて、なんとしてもやり遂げたいという強い思いが、この本を通して伝わってきました。
しかし、思い切って銀行を辞めて、夜行バスにのってミドリムシの研究者を日本中訪ね歩いているうちに、いつしかある一つの確信が芽生えてきた。それは、「今世界で、自分ほど、ミドリムシについて真剣に考えている人間はいないはずだ」という思いだった。技術的にはまだどうなるか分からなかったし、経営者として自分に適性があるかもまったく自信がなかったが、「ミドリムシ」については世界でじぶんが一番だ」という思いは、揺らぐことがなかった。
強い思い、信念が自分を、周りをそして世界をも動かす原動力になる。そんなことを感じた本でした。
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