0. 境界の縁側で
年をとってくると、思い出すことが増えるなぁと思います。
特にふとした瞬間に、バッと。
わたしの場合、20代・30代の精神病院での日々を思い出すことが多くて。
壁の冷たさとか、食器の軽さとか、薬の苦さとか、叫び声とか、簡易メスの切れ味とか、喉の奥のチューブの感覚とか、いろんな要素が一瞬で押し寄せてきます。
思い出すたびに、その想い出を夫に聞かせるのだけど、割と興味津々で聴いてくれます。
いわく、自分の知らない世界が現実にあったことに驚くのだそうです。
そりゃそうだ。
夫は健全で、学生時代はスポーツもやっていて、いわゆるスクールカースト(っていうんだっけ?)では上位にいたことでしょう。
そんな人たちには、一切関係がないだろう世界です。
夫は、半分はわたしの作り話だと思ってるのかもしれません。
今思えば、笑っちゃうような話も多いし。
でも全部現実にあった話です。
これから、そんな特異な世界で過ごした日々のことを、思い出すたびにちょっとずつ、ここに書いてゆこうかなと思っています。
記録として。弔いとして。
いつかもっとちゃんと忘れるために。
バカみたいに狂っていて、クソみたいに幸せだった、境界線のギリギリのところにいた日々。
過激な内容もあるので、時折有料記事にすることもあるかもしれませんが、できるだけフリー記事で公開してゆくつもりです。
普段の投稿の合間の思い出した時に書くので不定期となりますが、お時間ある方は覗いてみてください。