シチリアロングトレイルを歩く #5 Magna Via Francigena(マグナ・ヴィア ・フランシジェナ)
さぁ、今日も元気に歩いていきましょう!
宿の前の噴水広場で準備をして出発です。
準備をしていると、バスの運転手さんに声をかけられます。
また応援してくれてるのかなぁ〜と思い、
「カミーノ歩いてます!次の街まで歩いて!バスではありません!」
とジェスチャーを使って伝えますが、
「乗せてってやるよ!」といった感じでカモーンと言われます。
何度も、「いや、今日は天気も良いし歩いて行くよ!」と伝えます。
「OKOK」
と言ってバスが走り出しました。
カミーノを歩いていると、助けてくれる人がいっぱいです。
街を出る所にこんなものも。マフィア撲滅運動です。
こういうのをよく見かけました。
日本と同じで近年は反社排除の動きが盛んなんですね。
天気はバッチリです。
朝から気温が結構高めに感じます。
少し進んで、振り返ればカストロノーヴォの街。
この日はオリーブ畑を抜けていくところが、多かったですね。
このトレイルで目にしているオリーブ畑は、小さな区画で区切った個人所有の畑と、企業が所有している畑とあるようで、この辺りは企業所有の畑が多いエリアでした。
しばらく進んで行くと、洞窟群がありました。
旧石器時代に住居として作られたものですが、
紀元前6世紀頃には、礼拝堂として使われて、この辺りに住む人々の重要な場所だった様です。
シチリア島の長い歴史を感じますね。
今はオリーブ製造企業が所有する土地の中にあり、このトレイルの立ち寄りポイントになってます。
今日のコースは途中、川を渡るために一旦下ったところから、また登っていきます。
しかも今日はかなり暑い!2日前の寒かったプリッツイが嘘のよう。
普段、標高が高く気温の低いところで暮らしているので、暑さにかなり弱くなっている私たち。日陰を見つけては休憩しながら進んでいきます。
そして、カンマラータに到着!
ガイドブックではこの街がセクションの切れ目になっていますが、
体力的にも距離的にも、もう少し進みたいので休憩だけにします。
街に入ってすぐ、シチリアでよく見かけたパレスチナの問題のサインもありました。
この旅行に出る3週間ほど前に、ハマースがイスラエルを攻撃。中東出身の方も多いシチリア、かなり深刻な状況なので色々と活動している様子を見かけました。
そうそう、このトレイルでは、街の中のレストランや宿でスタンプが貰えます。
ちょうどこの街の役所の前を通過しようとしたら、中から出てきた男性が私たちを見つけると、「スタンプあるよ!」と声を掛けてくれて(イタリア語で)、一緒に役所の中に入ってスタンプを押してくれました。
おそらく昼休みで一旦閉めたのに、開けてくれました。
なんて親切なんだろう。
でも、この方もめちゃくちゃ優しくてニコニコなんだけど、イタリア語が分からないと言っても、ゴリゴリでイタリア語で、今日はどこに泊まるんだとか聞いたり、この後の道のりのことを説明してくれます。
英語もほとんど分からないようで、私たちも普通に日本語で返してみました。
身振りや手ぶりで、これぐらいなら問題なくコミュニケーション取れるんですよね。こう言うの楽しいなぁ!面白かった!
役所を後にして、あまりの暑さに「冷たいコーラ」を求めて、カフェに入りたいなぁと探していると、男性が声をかけてくれました。ここのカフェに寄って来なよ!と。
そうすると、トレイルを歩いていそうな格好の女性を発見!
とても陽気なその方も私たちを見るやいなや、「わー--っ!」と。
そう、実はこの女性が、今回のトレイルで唯一出会ったハイカーです。
名前は、マルタさん。私たちはマルちゃんと呼ぶことにしました。
そしてマルちゃんも、今回初めてトレイルを歩いていたハイカーに出会った様で、めちゃくちゃ喜んでいました。思わずハグ!
出発した日も同じで、常に僕らのちょっと前を歩いていたようです。
基本歩くなら巡礼路的にパレルモ→アグリジェントなので、まずすれ違う人はおらず、比較的人の少ないシーズンなのでこんなもんなんでしょうね。
冷えたコーラを飲みながら、感動の出会いで色々と長話。
マルちゃんは今夜はここカンマラータ泊なので、ワッツアップを交換して、また、明日以降会うかもねと、お別れ。
私たちは街を出て、6キロほど先のリゾートホテルに向かいます。
地図で見るとそのホテルの周りには何もないので、夕食と行動食、あともちろんワインをスーパーで買って、カンマラータの街を出ました。
結構な急こう配の道をどんどん降りていきます。
到着!
今日は21キロでしたが、暑さと登りで結構疲れましたね。
さぁ入りましょう。
プールもあったり、ウェディングもやっているホテルです。
夏は賑わっているんと思いますが、今日は静か、他に数組いるだけっぽいです。
受付の女性の方も大変感じが良いく、「夕食はどうしますか?」と尋ねられました。
当日予約なので食べれないと思っていたのですが、食べれるみたいです。
買ってきた夕食もありますが、お湯を注いで食べれるような簡単なものと、おつまみだけなので、今夜食べずに持って行っても問題なし。
夕食を食べさせていただくことにします。
シャワーを浴びて、さっき買ったワインを少し頂いて夕食まで休憩。
そして、マルちゃんに色々教えて貰ったんですが、今までガイドブックのマップを頼りに、道が合ってる間違ってるってやっていました。
マルちゃんに、「えっ、この本頼りで歩いてるの!?すごいけど、この本新しいのかなぁ〜」と。「本よりコレが便利よ!」と、MVFのホームページにGPXデータがあって、ダウンロードできるとのこと。
やってみると、おー、ルートがしっかりマップアプリに表示されました!
これで、道迷いでのタイムロスがなくなりそう!
ありがとう!マルちゃん!
さぁ、夕食を食べましょう。コース料理で、メインとパスタが2種類あり選ぶことができます。
もうこれだけで満たされますね。すべて美味しい!
シェフは地元のお母さんという感じの女性の方でした。
美味しかったです!
ありがとう!
さぁ、明日も頑張って歩こう!
明日は、このトレイルのハイライト!