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エッセイ:嗚呼とうなずいて

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嗚呼と感じた心の声をエッセイに。 転載および転用をお断りします。
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新型コロナウィルスのせいで、これ程までに『家族に会えない』『友達に会えない』と人と触れ合えないことを苦痛や寂しさを感じる話題があったのが私には不思議だ。

普段は、生きにくさを苦にし、人からの視線や評価を気にし、人間関係に悩み、煩わしく感じてきたというのに、ましてや家族と会えない事が寂しいとも思わず、核家族で好き勝手に生きてきた現代であったにも関わらず、今更感が否めない。

昨今では、”おぼん玉”

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お花

それは、彼女に元気になって欲しくて
選んだオレンジ色のバラの花束だった。

彼女は、毎日忙しく、何も手に着かないほどに忙しく、
さみしさで一杯だった。
だから、少しでも元気に活き活きと、
何より爛々となれるように選んだ。

忙しい彼女の事だから、水替えもしてる余裕もないだろうから、
と、少し咲き掛かったお花にした。

自分が居る間は、自分が水の取り換えをしてあげればいい。
自分が居なくなったら、き

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