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君の名は…

映画館で映画を見るなんてどのくらいぶりだろう?この数年ぶりに観に行く映画の舞台は僕の住む飛騨市と以前住んでいた東京。
劇中の架空の地域の舞台にもなっている町を通り過ぎながら、映画館のある富山へ車を走らせる。車窓から見える景色は飛騨市が誇る最高の日本の原風景。これが映画にどんな風に反映されているのか?そんな視点で見る映画だと思っていた。

映画館に着くと、なんと予定していた回のチケット完売のお知らせが…。たぶん飛騨で用事を済ませてから行くと時間的にギリギリだろうという理由で、前の晩にWeb予約をしていたのが功を奏してすんなり入館。

映画が始まってから終わるまではあっという間だった。
コレは最初に思っていた飛騨の景色だけをひろって観る映画じゃなくて、魂を震わせる様な映画だった。

まさか自分がアニメに呑み込まれるなんて思ってもいなかった。
それくらい、すべてが良かった。
音楽との一体感はハンパないし、ストーリーも最高。その複雑なストーリーをわかりやすく最後まで見させる映像や声優の技術も素晴らしい。

途中で自分がデザインした「牛まん喜八郎」のロゴが「喜六郎」になって出て来てビックリした。こういうのは地味に嬉しくて、眠りにつく今の今になって、ボディーブローのように効いてくるから不思議だ。これから観る人、もう一度観る人は是非確認して見てほしい。古川駅が出てくるあたりで見つける事が出来ると思いますよ…

飛騨市のシーンは見慣れた誇るべき風景。新宿のシーンは昔を思い出しながら、東京出張のたびにアップデートされる都心の街並みや、僕が飛騨に来た時に感じた時間のスピード感の違いが良く表現されている。

新宿と飛騨市それぞれ生活する二人の主人公両方に感情移入できるから、ココロがせわしい感じではあったけれど、こういう見方が出来る映画なんてなかなか出会えない。

あっという間に過ぎた2時間。

じわじわと寄せてくる感動は、今までの人生や、今やろうとしていることがこの映画に少なからずリンクしているということ。
ここ数年で感じた人や土地、仕事との縁を「結び」という言葉で、神事的に描かれている事も相まって、そのまま精神世界へ引っ張られる感じが僕をじっくりと確実にシビレさせているのかもしれない。
魂を震わせるとはこういう事をいうのか…と思う。


新しくもあり、懐かしくもある…ともすれば、預言的な啓示的な様にも取れるし…、観た人はどこかで必ず心を持って行かれるのだろう。

でも、飛騨の風景は素晴らしかったな。
ストーリーも音楽のビートにとてもあって、ビシバシ響いてくる。

そして何より、間延びしがちなストーリーなのに、後半に行けば行くほどドライブがかかってくる。本当に引き込まれました。

こんな映画は実に稀です。
皆さんもぜひ!

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