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日々の癒しに脳ほぐし

日中クソネミ小隊所属の十六夜です。なんだそれは。
この記事はvivit_jcさん主催のどもがよ Advent Calendar 2022・19日目の担当記事になります。
年1回ペースでしか文章を書かないのは怠慢が過ぎる気もしてきたので、もうちょっと発信を心掛けて行こうかなあ。
集団としてのまとまりや経緯なんかはこれまでのアドベントカレンダー参加者各位の記事をご覧いただくか、昨年同時期に私が書き散らしたコレをチラ見してやってください。

本筋の前に軽く触れておきますと、私は元々カードゲームやボードゲームをたしなんでいる人間でございます。Among Usや早押しクイズに熱中しているところでもなんとなくお察しいただける通り、小賢しい感じに頭を使うコンテンツって楽しいなと思うわけです。
ということで今年は、楽しく遊んでいい感じに脳みそを疲弊させることができる「パズルゲーム」と「謎解きイベント」の推しについて語っていきたいと思います。それぞれおすすめ度で5選くらいがちょうどいいかな。
個々の内容についてのネタバレになりそうな部分はバッサリとカットしますので、安心してお付き合いください。

パズルゲーム

んじゃめちゃくちゃ難しいゲームにたくさん触れているのか……というとそうでもなくて。高難易度のパズルにじっくり向かい合うもの楽しいんですが、どちらかというと斬新で特殊なギミックをこねくり回す系のやつの方が好きです。

1. Baba Is You

自作マップも遊べるようになったよ

1マップ制パズルゲームとしてその名を轟かせる、脳が溶ける系作品の代表例。
言わずと知れた超名作から入ることをお許しください!
しょーがねーじゃん好きなんだから。

端的に説明すると、マップ内に「モノの名前」「接続語」「モノの状態」を表す3種類のブロックが存在していて、それを倉庫番形式で移動させることによりゲーム内のルールそのものを変化させるシステムです。
タイトルがそのものずばりになっていて、これは要するに「Baba(謎の白い生き物)」「が」「プレイヤーキャラ」だよ、といったところ。
何言ってるのかわからなかったら上に貼ったSteamの公式ページからPV眺めてみてください。ちゃんと説明できてる自信がないし。

かわいいピコピコした8bit的なBGMも相まって、思考回路の普段使わない部分を強制的に励起させられる感じが凄まじい。
ステージクリア型なのでサクッと遊んで好きな時にやめられるよ!
……ウソだよ! 絶対やめどころを見失うよ!


2. ElecHead

言語依存性がほぼゼロなのも素敵

イラストもシンプルな画面切り替え型フリースクロールのアクションパズル。
主人公は全身が帯電しているので、ギミックに給電して突破したりトラップに給電して爆散したりしましょう!
主人公が触れている、もしくは触れた場所と導体で繋がっている場所には即電流が伝わります。リフトに乗れば自動的に昇降してくれるけど、レーザー発射装置に触れてしまった場合はお察しください。
途中で「頭を飛ばす」という飛頭蛮ライクなアクションが追加されるんですけど、帯電してるのは頭部なのに胴体は独立して動けるんですよ。無線通信なの? Wi-Fiなの? ドコ規格? てかBluetoothやってる?

やっぱりパズルアクションなので当然なのですが、そこそこリアルタイムの操作を要求される場合があります。反射神経がおじいちゃんな私はパズル部分よりも苦戦しまくった結果、同タイミングでプレイを始めたあおたくさんに一瞬でおいて行かれて宇宙猫になりました。


3. FILMECHANISM

ドット絵が緻密なのも推しポイント

またもやフリースクロール型のアクションパズルゲーム。今回も有名どころを持ち出してしまいましたが、良いものは評価されてるんだからええやんけという開き直りで攻めたい。
アクション苦手とか言っておきながらついつい手を出しちゃうのは下手の横好きを地で行ってる感じがしますね。

派手なフラッシュを焚き続けているこの主人公くんはカメラ星人というフシギナイキモノ。
ステージの状態を記録(レコード)し、任意のタイミングで復元(レストア)することができます。落としたブロックを足場にした後にレストアして高台へ登ったり、離れた場所のスイッチを好きな時に解除したりしつつ、なんかこう……いい感じにステージをクリアしよう!(語彙力)

復元は静止していないと使えない仕様ということもあり、アクション性はやや控えめ。おじいちゃん仲間の皆さんもご安心を。
むしろx軸・y軸・t軸の思考を要求されるので、純粋にパズルとしての試行錯誤が楽しめますよ。


4. Patrick's Parabox

タイトル画面だけど既にステージ1が見えてる

純・王道の1マップ制パズルゲーム……の皮をかぶった地獄錬成装置
この手のゲームを世に送り出すクリエイターさんは様々な手段でプレイヤーの脳を破壊しに来るわけですが、おおむね「見た目のデザインがシンプルなやつほどヤバい」というのは共通してる気がしますね。本作もほぼ箱だもんな。

作品としてのシステムとしては非常に明快で、倉庫番ベースの押し込みによりブロックを指定された場所に移動させたらステージクリア。わかりやすくて簡単ですね。まあ、運んでるブロックの中に入れるんですけどね。

どうしてそういうことするの?

んで、この挙動は無限に実行できるらしいです。箱の中に箱を入れて、その中に箱を入れ、その中に箱を入れ、その中に箱を入れ、その中に箱を入れ、その中に箱を入れ、その中に箱を入れ、その中に箱を入れ、その中に箱を


5. 窓の中の先にあるもの

クリア後タイトルは映せないので公式画像です

伝統的な手段として、謎解きやパズルゲームを遊んでいて行き詰まってしまった時、ブレイクスルーのために大切なのは視点を変えてみることです。
本作ではそんなプレイヤーの手助けをするため、この挙動がシステムとして組み込まれています。親切ですね。すごいね。

これを
こうして
こうじゃ

すごいねーってそういう意味じゃねーよ!!!!!
という茶番はさておき、見ての通りx-z軸・x-y軸の2視点を切り替えながらステージをクリアしていくターン制パズルゲームです。プレイヤーキャラクターは見えている通りに動きます。
「1マスの移動」「視点の切り替え」がそれぞれ1ステップとしてカウントされ、より少ない手数でクリアを目指すランキング機能も搭載されています。ただでさえ難易度が高いのに……どうしてそういう真綿で首を締めるような……?

ガチで挑んで粉砕され続けた私は、*いしのなかにいる*を再現してはキャッキャしてました。脳が破壊されたものの末路。


謎解きイベント

先述の通り、これまで実際に参加した謎解き系のイベント(有名なところだとリアル脱出ゲームとか)の中で、特におすすめしたいものをピックアップしています。
構成上もう遊ぶことができないものも多いのですが、人気の高いものは結構な割合で再演が開かれるのでこまめにチェックしてみてください。

1. さよなら僕らのマジックアワー (SCRAP)

メインビジュアル画像が見つからなかったのでソースから錬成しました

あなたは映画部に所属する、高校3年生。
5人だけの小さな映画部で高校生活最後のシネマコンクールに出品する作品を力を合わせて制作してきた。

映画の制作も大詰め。いよいよ残るはラストシーンの撮影のみ……
そんな大切な撮影の日、映画の主演を務めた後輩の少女”はづき”が突然姿を消した。

「先輩、ごめんなさい。私はこれ以上、ここにいることができません――」

「さよなら、僕らのマジックアワー」公式サイト

語られるストーリーに沿って謎を解き、姿を消した後輩の真実に迫っていくホール型公演。SCRAPはストーリーの完成度と謎解きの難易度に相関性が無いのですが、けっこう骨太だったように記憶しています。

いつも謎解きに参加する上であまりストーリー性を求めないタイプの人間なのですが、本作は物語の構成とプレイ体験がBGMに完璧なバックアップを受けてすごいことになったのですごかったです。(語彙力)
あまりにインパクトが多すぎて公式グッズのTシャツを買っちゃいましたし、メインテーマ曲の『トワイライト』も覚えたし、カバーしたMINT mate boxも追っかけてました。ちょろい。


2. W -ダブる- (Tumbleweed)

解説の時に思わず声が出ちゃう公演は名作

公演が始まると重なダブっていた。
重なる場所。重なる物。重なる公演。
あなたはこの重なった世界で謎を解き明かせるだろうか?

「W -ダブる-」公式サイト

1番やべーのを2作品目に持ってきてしまいました。最近ずっと推し続けている謎解き制作団体・Tumbleweedの中でも更にアレなやつが揃ったEXPERTレーベルより。
謎解き公演というシステムそのものを前提知識として構成されたレーベルで、普通の謎解きでは満足できなくなってしまった狂人くるいんちゅの皆様は是非足を運んでみていただきたい。

端的で情報量控えめな序文にも語られている通り、この公演内ではすべてがダブってしまっている。どの指示がどの問題なのか、どの説明がどの図なのか、そもそも自分たちは今どこにいるんだ……!? と混乱の渦に叩き込まれてもなお笑っている、サウイウモノニワタシハナリタイ。笑ってないで謎を解け。はい。

かなり尖った構造のため、謎解きイベントに不慣れな方はあまり楽しめない可能性が高いです。TumbleweedにはENJOY謎解きシリーズというレーベルがあるのでそちらをどうぞ。


3. 視 -see- (Tumbleweed)

めちゃくちゃ見覚えのある場所が映って笑っちゃうやつ

あなたにソレが、視えますか?

あなたが操作するのは、監視カメラ。
ミッションを解き明かすことで開放される新たな機能。
監視カメラを駆使して、すべてのミッションを解き明かせ!

「視 -see-」公式サイト

いつでも遊べるオンライン公演!(いつでも遊べるとは言ってない)
監視カメラの絶妙に足りない画角にやきもきさせられながらも、謎の要素がカチッとはまる楽しさはオフラインイベントに負けず劣らず。
Discordなどのボイスチャットツールを使えば遠隔地の同志と一緒に挑戦できますね。協力だけじゃなくて早解きを競い合ってもいいし、遊び方は十人十色。

ヤバめの小問ラッシュで奔流に飲み込まれがちなTumbleweed作品ですが、本作は(比較的)問題文の情報量が優しめだったので有情みを感じました。
ただ自分がどこの映像を見ているのか見失ってしまい時間を浪費することがあったので、挑戦予定の方はあらかじめ空間認識能力を鍛えておくといいのかも。
自分の部屋のどこに何があるのかを絵で描き起こしてみたりとか、目をつぶって歩き回って見たりとかが効果的らしいですよ。


4. クアックサルバーからの脱出 (SBGC)

2023年2月に再演決定!!!

今回のテーマは「魔法医師たちのコンテスト」。

ドイツ年間ゲーム大賞のエキスパート賞を受賞した、あの名作バッグビルディングチキンレースがモチーフ。

ちなみにクアックサルバーとはドイツ語で「ヤブ医者」のこと。
果たして皆さんはヤブ医者から脱出できるのでしょうか?

「クアックサルバーからの脱出」公式サイト

毎回ボードゲームをモチーフとした作品を創り上げ、超重量級イベントとして送り出してきたSBGCより。
他の団体とは違って1公演4時間(240分)がベースなので十分気を付けて予定を組むんだぞ!!! めっちゃ長いから半日潰れるぞ!!!(1敗)
ボードゲーマーがにっこりするモチーフが多いので推したいんですけどね……。

と言うのも、SBGCはボードゲームプレイヤーが大勢控えているそうで、どのイベントも「元ネタを知らなくても楽しい、元ネタを知っていればもっと楽しい」という見事な塩梅に調整されてます。チャンスがあれば原作に触れてみてからの参加をおすすめします。
本作のクアックサルバーは2018年のドイツ年間ゲーム大賞・エキスパート賞を受賞しているので日本語版もそこそこ流通しており、遊ぶ機会が作りやすい方かもしれないですね。


5. 欲望のダイヤモンド (Studio Escape)

小道具までこだわられてて没入感がすごい

モノクロ犯罪映画の世界へ

舞台は1940年代のニューヨーク。探偵になったあなたのゴールは、ある惨殺事件と失われたダイヤモンドの謎を解くこと。

「欲望のダイヤモンド」公式サイト

一風変わった作品に定評のあるStudio Escapeより。規模が大きめの上海型です。
フィルム・ノワールの本場であるアメリカ発の団体で、「体験型シネマ」と銘打っている通りの映画の世界に迷い込んだかのような構成が特徴。ホラー要素とかは特に存在しないのでご安心ください。
ルーム型やホール型の公演に慣れていると度肝を抜かれますし、謎解きそのものの難易度は易しめなので初心者でも十分に楽しめると思います。

演出が派手な中にも細かい部分まで粗が見えない作りこみと、ギミックへのアクションに対する自然なストーリー展開が合わさり、謎解き自体に緊迫感が生まれるのが面白いところですね。
面白すぎてお土産用の小道具を買っちゃったし、舞台裏が見られる資料集にも手を伸ばしちゃったー。(ちょろい(再))

バックストーリーを読み込むと二度おいしい公演も多いそうなので、参加した際には是非いろいろと話を聞いてみてください。一回の公演が少人数での参加になるので、踏み込んだ話もしやすいですよ。



長くなりましたが各5選、いかがでしたでしょうか。
感想しか綴れてないものも多かったのですが、ネタバレを避けなくてはならないから内容についてあまり踏み込んでいけなくて……。
同一団体でも他のおすすめ作品が山のようにある(特にTumbleweedはすごいことになってる)ので、気になったことがあれば是非十六夜までお声掛けください。私のDiscordをご存じの方はそちらでもいいです。口頭だったら割と何言っても大丈夫やろの精神でお答えします。

二十一時にこの文章を書き終えているのですが、昨日12/18分の記事が……上がって……上がって……うん、rimitさんが2022年に参加した謎解きイベントの総括をやってくれるらしいので期待しております!
二十三時を過ぎてから上げるのやめたげてよぉ! (rimitさんの記事に飛びます)
一発でTumbleweed沼にはまってくれたようなので善哉善哉。みんなも下北沢に行こうね。
そして明日12/20はひなたぼっこさんの……えーっと、中身がわからないけどきっと素敵な記事が上がると思います! たのしみ!

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