見出し画像

MTG:パイオニア 白単人間 攻略ガイド

割引あり

こんにちは、競技マジックをぼちぼちやっているBIG MAGICスポンサードプレイヤーの加茂里樹です。今回、パイオニアの白単人間の攻略記事を書きました。書こうと思ったのは白単人間を使い続けて、自分の中の思考整理が出来たので、カードの取捨選択に至った経緯や考えをアウトプットして備忘録として残しておこう思ったからです。

本稿の後半部分は有料記事になってます(各サイドボーディング以降)。無料公開範囲には本筋の白単人間のデッキ構成や考え方について書きました。有料範囲は無料範囲で楽しめた人や、これから白単人間で大会に出たり、パイオニアで白単人間を始めてみよう!という方に買って頂けると幸いです。また白単人間を対策する側の人にも、どういった思考で白単人間が動いてくるのかなど分かると思うので、無料部分だけでも読んで貰えると嬉しいです。

自己紹介 直近成績だけ
BIG MAGICスポンサードプレイヤー
・Pro Tour Phyrexia25位(PTチェイン)
・Pro Tour March of the Machine(2日目いったがノーチェイン)
・チャンピオンズカップファイナルSeason1-1.2.3出場
・チャンピオンズカップファイナルSeason2-1は権利持ってます。
 ┗ファイナルの権利はプレミア予選で2回とファイナル成績とPT成績でゲット。
来期もプロツアーを目指して、頑張ります。

0、目次

1、白単人間デッキリスト・相性表
2、1マナ域の枚数
3、2マナ域の選択 サリアの副官+銅纏いの先兵+光輝王の野心家
4、除去の枚数 骨化と粗暴な聖戦士
5、精霊への挑戦
6、フリースロット
7、各マッチアップ考察・サイドボーディング(13アーキ)
8、サイドボード表

1、デッキリスト・相性表

お気に入りの白単のリスト

MTGAのエクスプローラーでもほぼ同じリストが使えるので、貼っておきます。(インポートが英語しか上手くいかないので英です)

相性表

白単人間の相性表(お互いのリスト次第で多少変わりますが概ねこんな感じ)です。不利なデッキはもちろん存在しますが、白単人間はブン回りor相手の事故に一瞬で付け込むことが出来るので絶対に無理!という相手は存在しないのも強みです。各マッチアップの詳細・サイドについては記事の後半部分に記載してます。

2、1マナ域の枚数

現在の白単人間の1マナ域の枚数はほぼ12〜14枚で固定されていて、パイオニア初期よりも取られる枚数が多くなっています。
ぶっちゃけ1T目に展開するだけならば、1マナ域のカード枚数としては過剰です。王道の1マナ生物→サリア→エーデリンがこのデッキの最高の回りなのは変わりません。
ただしサリアが効きにくいマッチアップやサリアが2T目にない時のゲームプランとして、1〜2T目の展開で1・1・1の展開をするためにこの枚数が投入されてます。
この展開が可能になったのは発売期間に差はありますが、徴兵士官や有望な信徒など強力な1マナ生物に加えて、銅纏いの先兵の追加が大きいです。(昔はスレイベンの検査官とかだった)

強いよ!!1マナ域

★-1 1マナ域がエキスパンションの追加でハイスペックになったよ!
1・1・1の高速な横展開をバックアップする銅纏いの先兵が導入されたよ!

3、2マナ域の選択 銅纏いの先兵or光輝王の野心家

2マナ域のサリアとサリアの副官はこのデッキで最も相性の良い2マナ域であり、勝利貢献度が非常に高いカードであるため、変更する余地はありません。
構築する上で選択肢あがるのは、必然的に銅纏いの先兵or光輝王の野心家となります。

どちらも非常に良いカードですが、
対処のされやすさはほぼ一緒で残った時の価値や瞬間的な価値の高さが焦点になります。

瞬間的価値は見たまんま銅纏いの先兵が優れており、エーデリンとの相性も良いです。銅纏いの先兵の護法①を付ける能力も、サリアや粗暴な聖戦士などを対戦相手が処理するのにラグを生じさせることが良く起こります。

光輝王の野心家はクリーチャーを出してくるデッキ(グルールとか)やミラーマッチにおいては銅纏いの先兵よりも優れています。タフネスの修正が入るので相打ちに取られにくく、クリーチャー同士で盤面が膠着した時は明確に差が生まれます。
また戦闘に入る前に対処されなければ例え除去されたとしても+1カウンターを残していくことが可能で、+1カウンターで相手のデッキの火力呪文の射程外に自軍のクリーチャーを育てたりとゲームプランに合わせて動けるので対応力は高いです。

正直、個人的にはカード単体としては光輝王の野心家の方が優れていると思ってますが、★-1で説明した通りこのデッキ全体の構築としては銅纏いの先兵の方が優れていると考えてます。

★-2 銅纏いの先兵は横展開に寄せた今の白単に合っている。

4、除去の枚数 

このデッキの除去は骨化、粗暴な聖戦士、巨人落としと一応永岩城になります。最適な除去の選択や何枚取るのが最適なのかを考えていきます。

まず白単人間はゲームスピードが物凄く速いので、対戦相手のクリーチャーを除去する前にゲームが終わることが多いです。単純な除去のみのカードは複数枚引くと展開できずにターンをパスするなどアグロにあってはならない悲劇が起き得ます。なので如何に優れている除去であったとしても、不要牌となるリスクと戦わなければなりません。

ただし緑単信心や青白スピリットなどのクリーチャーを軸とした上で序盤から展開してくるデッキに対しては腐ることがほぼないので有効に働きやすいです。またシェオルドレッドのような強力なクリーチャーは必ず処理する必要が出てきます。

メインボードの除去の総枚数は4~6枚程度にした方が良いと思います。後述しますが、デッキ全体のバランスが取れていれば環境に合わせて自由に変えても良いと思います。

どれも一長一短ある除去

・巨人落とし
クリーチャー兼除去の役割。シェオルドレッドや砕骨の巨人が主な当て先になります。メタ次第では抜けそうです。

・粗暴な聖戦士
クリーチャー兼除去の役割。ダメージソースと除去の両方を兼ねているので、残った時のバリューは高いです。

・骨化
最強の単体除去です。2マナで生物とPWならこれ一つで何でも処理できます。じゃあ4枚取り得では?となりますが、採用されてないリストも多くあり、これにはいくつか理由があります。

1、そもそも効きにくい相手が環境に存在している。
  ┗青白コンやロータス、アブパルなどのコントロールやコンボ
2、自身の展開をやめて除去をするので、ゲームレンジが後ろに寄る。
  ┗最序盤からトップスピードで展開して勝つように構築しているので、除去を挟むとゲームプランのブレが大きくなる。また相手のレンジに寄るほど不利になっていくため。
3、オープンハンドが弱くなる。序盤の展開力が下がる。
  ┗序盤から1マナ足りとも無駄にすることなく展開するデッキなので、そもそも除去撃つのは3T以降がほぼ確定しており、序盤から複数枚引きたくない。
4、精霊への挑戦を採用している。
  ┗精霊への挑戦を採用するならば、スペル過多でオープンハンドの弱さ+自身のサリアに引っ掛かる+精霊への挑戦の打点が足りなくなるなど、問題が生じ始めます。骨化4枚採用するのはアリだとは思いますが、その場合は精霊への挑戦を全て抜くなどしてスペルのバランスを考えましょう。

バランスが大事!

★-3 除去はスペル枚数とのバランスが大事。初速全開のデッキで弱いオープンハンドが来やすくなるのはよろしくない。

5、精霊への挑戦

最近めっきり採用枚数が減ってきた精霊への挑戦ですが、前はずっと4枚採用されていました。採用枚数が減ったのは骨化という超強力な除去が出たことと、緑単信心が前ほど環境のメタゲームの上位を占有していないためです。
この枚数に関しては★-3で説明した通り、バランスさえ守っていれば環境に合わせたり、好みに合わせてもいいと思います。
ただ個人的には2枚は必要だと考えてます。盤面が膠着したり、引けば勝つライフまで削ってあとは待つだけみたいなプランやエーデリンや粗暴な聖戦士を守るプランがとれるからです。また、リスト公開やゲーム中に一度でも見せると相手は精霊への挑戦を考えてゲームプランを作る必要が出てくる点も大きいです。ゲームプランとしてあるかないかでは大きく差が出ます。

抜いて試してみたら、なんだかんだでないと困った

枚数についてですが、基本的にはゲームプランで価値が大きく左右されるカードなので、プランに組み込めるない1枚刺しは推奨しません(コントロールのフィニッシャーや特定のカードの追加枠でもないためです)。0枚か2枚以上がおススメです。

6、フリースロット

関係なく入る固定枠が強いので、動かせそうな枠を掲載。

4枚固定パーツ

・粗暴な聖戦士、骨化、精霊への挑戦の枠
 ┗バランスさえ取れていれば問題なしゾーン(★-3)。
精霊への挑戦を採用するなら骨化のフル投入は避けましょう。銅纏いの先兵が牽制してくれるので、粗暴な聖戦士4枚にしたりなど。
除去の最低枚数は4枚だと思ってます。骨化が出る前は除去スペル0で粗暴な聖戦士4でした。多くても8枚までかなと思います。

・不屈の護衛、キテオン、巨人落とし、有望な信徒
 ┗クリーチャーを減らすならこの辺になりそうかなと。1マナは10枚くらいでも成立はします。巨人落としはラクドス相手に有効ですが、効果的でない相手も多いです。
また1マナ域を減らすと、1・1・1の生物連打プランの確率は減っていくので、入れたいカードとトレードオフになります。

・銅纏いの先兵
このリストの場合、自分のデッキの都合だけを考えるなら最適だと思ってます。

・高名な弁護士、トミク

空飛ぶ弁護士

砕骨の巨人対策と2T目の選択肢を増やしたくて採用しました。
というのも2T目に相手に除去を構えられていた場合、出す生物に種類はあれどどれも簡単に落ちてしまうため、どれを出しても一緒の展開が多く発生したためです。
最優先で出すサリアがある場合は問題ないのですが、サリアの副官と銅纏いの先兵は、どの除去スペルが飛んできても死んでしまいます。また生き残った時のバリューもさほど差がありません。
故に当たる除去の範囲が違う+サリアの副官と銅纏いの先兵と性能に大きく差分があるという条件で探して見つかったのがこのカードです。

2T目の選択肢としての役割の差が大きい

緑単信心とロータスには劇的ささり、ラクドスの砕骨の巨人も当たりません。2T目でこの選択肢があるなしでは勝利貢献度に大きく差がでました。
また最近流行っているボロスピアナラーにもまぁまぁ効きます。1枚刺しなので当てにはしてないですが、2マナのクリーチャーとしての十分なスペックがあり、相手によっては必殺の効果になるので採用してました。参加する大会でロータスや緑単が多いと思うなら入れましょう。(この2種類のデッキは泡吹いて倒れます)
・緑単信心 キオーラ・狼柳の安息所・トロール
・ロータス 演劇の舞台・見えざる糸・熟読・砂時計の侍臣
・ボロス・エニグマ 岩への繋ぎ止め

7、各マッチアップ・サイドボーディング

緑単信心

基本有利マッチになります。精霊への挑戦をとってる枚数次第で劇的に相性が改善されるマッチアップです。精霊への挑戦を取ってない場合は、取れるゲームプランが非常に狭いので、タイトなマッチアップになります。
またサイド後はポータブルホールなど軽除去を入れるのですが、サリアを残すのか、残さないのかがとても悩ましくなります。

僕もそう思う!

ここから先は

6,254字 / 8画像

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?