大槌 秀樹 『神々の撮影』(山形県山形市)
これは半裸の男が林のような茂みを背景に石の上で西洋の彫刻像のポーズをとっている自作のカレンダー。
笑った。一発でやられてしまった。
大槌は主に、山形県内に多く存在する消滅集落や廃村、山でその撮影を行い、その様子を映像や写真として発表している。無法に生い茂る草木になかで生身の現代人の肌は一層白く感じる。その体が生身であることの違和が作品としての条件を支えているものとしても、少なくともそこに写っている彼は彼本体ではなく、西洋の彫刻像という理想化された人体を模すパフォーマンスを