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「正直不動産」と考える:事故物件、どうやって探す?

『正直不動産』という漫画はご存知ですか?
『千の言葉のうち真実は三つしかない』という意味で、千三つといわれる不動産業界で、嘘をつけなくなってしまった営業マン永瀬財地が正直営業で様々なトラブルに立ち向かうお話です。
2022年4月からNHKで山下智久さん主演でドラマ化され、話題になっています。

4月26日放送のお話はこちら

ライバル会社・ミネルヴァ不動産と競う形で、マンションの空き部屋を販売することになった登坂不動産。ボロアパートから抜け出したい永瀬(山下智久)は、給料アップのチャンスとひとり奮い立つ。そんな時、「事故物件」に住みたがる奇妙なおばあさん・節子(風吹ジュン)が来店。月下(福原遥)は節子の為に、事故物件を一生懸命に探し始める。

NHK

ということで、本日は事故物件について。
(漫画やドラマの内容と完全一致するものではありません)

殺人や火災が代表的だが、単なる死亡も入る

事故物件、不動産業界では心理的瑕疵(かし)物件と言われるものは、そこに住む人間が心理的な嫌悪感を持つような物件です。
最も多い事故や心事理的瑕疵と言えば、その建物内での殺人事件や殺傷事件。
(映画で扱われている部屋はきっとこの部類)

しかし、決して殺人に限ったものではありません。

火災などの事故、災害に遭った場合や、孤独死で時間が経ってから遺体が発見された物件。中には自宅で人が亡くなっただけで心理的瑕疵物件扱いされてしまうこともあります。

小学校も心理的瑕疵物件となることも

人の死以外にも心理的瑕疵の要因となるものはたくさんあります。

代表的なものは、反社会的な組織の事務所。
事件に巻き込まれることもあるかもしれないし、治安に不安があるものとして避ける人は多いでしょう。

それ以外にも墓地や葬儀場、工場、原子力発電所やガスタンクなどの危険施設、風俗店やパチンコ店、繁華街なども、住む人によっては心理的瑕疵とも言えます。

最近では、保育園や幼稚園の建設に周囲の住宅から反対の声が上がるのがニュースになったりと、子どもたちが通う施設や小学校、中学校も心理的瑕疵施設になることもあります。

告知義務あり!だけど期間の決まりはなし・・・

心理的瑕疵物件は、告知義務のある条項となっているので、不動産売買に伴う重要事項説明書には必ず記載し、契約の場で説明を行わないといけません。
しかし、あどれくらい前まで遡って告知をしなくてはいけないかに関してまだ明確なガイドラインが定められていません。

賃貸物件の場合は、多くの場所で2年間が経過した、もしくは、一度賃借人が変わったあとは告知をしていないというケースが多いようです。

一度人が住んでしまえば、その期間特に問題がなかったということで、心理的瑕疵も消えたとみなすケースが多くなっているのです。

一方で、不動産売買の場合は数十年前のことでも告知をしているケースが多いです。

気分で住む場所を変えられる賃貸と、長期所有することの多い売買では心理的瑕疵の存在も大きくなってしまうということでしょう。

不動産の営業をしている友人から聞いた話ですが、物件の売主が多くを語らないので、不審に思い調べてみたら、その物件で殺人事件があった・・。
なんてことがあったそうです。(もちろん取引は中止)

心配な場合は、家を借りる、買う際には、不動産会社に相談してみましょう。事故物件を紹介するサイトもありますよ。

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