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コーラ職人コーラ小林の「日本を、飲む。」「山形・高畠の洋梨。百年の古木。」

洋梨の話をいただいた時、実は最初はそこまで興味が湧いていなかった。

話をいただいた経緯としては以下の通り。

「DEAN & DELUCA」さん(「伊良コーラ」を取り扱っていただいているお店)に、「日本を、飲む。」の話をさせていた際、「DEAN & DELUCA」さんオリジナルのジャムに使っている洋梨の生産者さん「三鷹洋梨園さん」をご紹介いただいた、というものだ。
※「DEAN & DELUCA」さんの記事はこちら

なぜ興味が湧かなかったのか。

それは、「丁寧にこだわって作られた、最高品質の洋梨」を使えば美味しいものができるに決まっているからだ。

自分はある種の天邪鬼的気質を持ち、予測されうるもの、好奇心を満たされないものにはなかなか興味が湧かないたちだ(ちなみにクラフトコーラを生み出したものこんな気質からだと分析している)。

そんな中で三鷹洋梨園さんとのリモート打ち合わせを迎えた(以下、敬称略)。
失礼ながら7割くらいの気合いで臨んでしまっていたと思う。

あることを知るまでは。

あること。

それは三鷹洋梨園に100年前の洋梨の古木があるという事実だ。

明治35年に初めて洋梨(ラ・フランス)の苗木が日本に輸入された時に、そのうちのいくつかが三鷹洋梨園に配られたという。

そして、その時の苗木が樹齢100年を超える古木となり、現在も実をつけるという。また、洋梨園の中でもその果実は特別な意味を持って収穫されているという。

その話を伺ってから、その洋梨でコーラを作ってみたい気持ちが抑えきれなくなった。

すぐに1ヶ月が経ち、ついに現地へ赴く日を迎えた。
10月の半ばのことだ。

※なお、前日には福島・小高にあるクラフトサケの「haccoba」に伺い代表の佐藤さんと再会。
その後、宮城・名取に向かい、伊良コーラの取扱店である「Coffee & Session PABLO」さんへ移動し、代表の辰さんと再会。東北を回った。

当日は高畠駅にDEAN & DELUCAの吉住さんと12時半に待ち合わせをし、三鷹洋梨園さんへ向かう。

着いてすぐ、趣のある蔵に目を奪われる。

園主で八代目の佐藤さんと合流し、そのまま車でほど近くの果樹園まで一緒に移動。
そこには一目でわかる古木が。

佐藤さんにコツを教えてもらいながら収穫。

三鷹洋梨園さんが開発したという特製の収穫袋。
エプロンのようになっていて、洋梨をスムーズに収穫できるようになっている。

収穫の最中、佐藤さんに様々なことを教わる。

園内の洋梨は和梨に接木をしてできたこと。そのため、環境への耐性など和梨の力強さを持ち合わせていること。

また、樹体を広げすぎると寿命が短くなったり、味にも影響があったりするため、コンパクトに保っていること。

これらは事業とも通ずることがあると思い、大きな示唆をいただいた。

そして、収穫した洋梨は蔵の中での約1ヶ月の追熟を終え、総本店に届く。

丁寧にひとつずつ皮を剥く。

そしてコーラへと姿を変えた。

「美味しいのは当たり前」。
そこへの挑戦と、自然を相手にする事業家としても職人としてもさまざまな示唆をいただき、幅を広げることができた取り組みだった。

あらためて、三鷹洋梨園の佐藤さん、DEAN & DELUCAの吉住さん、有り難うございました。

商品ページはこちらです。
※なお、今回はDEAN & DELUCAさんでも販売予定です。時期(年明け頃を予定)や詳細は追って。