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ゴリラと私

動物園が好きです。

たとえ一人でも行きます。
カップルや家族連ればかりですが、気後れはありません。
一騎駆けこそ武士の誉れなので。
そもそも動物園は動物を見るところであり、恋人と睦言を交わす場所ではないのですよ。
動物園に来た以上、恋人の顔を眺めるヒマがあったらマレーグマの顔でも眺めとかんかいといったところです。

動物は素晴らしいです。
その中でも、ゴリラは至高の存在と言ってもいいです。
ボディビルダーも真っ青の極太極厚の四肢、深遠な思索に耽っているかのような険しい顔立ち。
もうただの師匠です。
で、そのくせゴロンゴロン転がり草をいじくり回すんですよ、ギャップで殺しにきてるわ。


ところが、そんな世の畏怖と愛情を一身に集める崇高な存在であらせられるゴリラに関して、世間には大きな誤解が二つはびこっています。


一つは、ゴリラが胸を叩くドラミング。
なぜかグーで胸を叩く姿で描かれがちですが、あれ、グーじゃないですから。
パーで叩いてますから。
で、想像より3倍くらい速く3オクターブくらい高い音を出してますから。

大事なことなので、もう一回言いますね。
ドラミングはグーじゃなくてパー!


もう一つは、ゴリラの四足歩行、ナックルウォーク。
その手のかたち。
ナックルウォークという呼称にも問題がありますが、あれ、グーじゃないですから。
指ですから。

つまり、ナックルウォークのときの手は、こうじゃなくて

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こう!

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あいつら、グーじゃなくて指で歩いてますから。
これ、実際歩こうとしたら分かりますけどね、引くほど痛いですよ、指。

念のため、これももう一回言っておきますね。
ナックルウォークはグーじゃなくて指!

ゴリラ、本当にすごい。


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