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この夏、映画「怪物」観ましてん。


ずっと観たいな~観たいな~化け物!と何故か「怪物」を「化物」と間違って覚えてから何か月か…ギリギリようやく観てきたので感想を。
ばれるかもしれませんのでそれ相応の覚悟をもって見てください。

全くなんの情報も無しに風の噂でカンヌで何か賞とったらしいくらいの感じで観たが、是枝監督さんで何となくのイメージ、淡々とリアリティをもって動いていくならではな感じと、さすがの安藤サクラ感はあったが、正直とても良い裏切られ方をした。

まず第一に感じたのが、昔見た「悪人」に似た衝撃だなという。
最後じゃあ誰が一番、何をもって悪人だったんだろうって思わされた感じと似て、一体誰が、誰を怪物と言えるのだろうって思わされた。   

「怪物だ〜れだ?!」の子どものゲームも坂本龍一さんの音楽もとても象徴的だった。

最初はもうドキドキサイコサスペンスかと思ったら、次第に色んな人の視点が変わり、見えていく世界が変わっていき、意外な展開で曇りながらも空が少しずつ晴れていくような、視界が開けていくような感じで、ラストシーンの野原を駆ける場面が殊更綺麗に見えた。
それでもほんとのところは、ぼんやりふわっとさせていて。
結局どうなんだろうって思わされたわけだが。
正直まだ咀嚼しきれていないと思うし、何度も見ないとダメなような映画だと思う。だからネタバレにはならないと思う!

性的マイノティーや例えば空気の読めない人やトラウマを抱えた人や、色んな人の複雑な環境と感情が入り混じっていて、 
今一体何が起きてるんだ?と思わされながらも、そんな風に想っていたんだねと、子役も上手すぎて逆にそれが怖かったけども。

こうして、僕らは映画として多角的に見てようやくわかるけど、この子どもがやっとの思いで出す小さなメッセージを汲み取るのは正直しんどいだろうなと思うし、大人も大人で自らの問題の中にあり、子どももそれをわかっているんだよなって。校長、担任、親然り、大人たちは想像力を働かせ続けなくてはならないなと、本当に難しいなと思わされたり…
とまあ色々思わされたが!今度見たら全く別の何かを感じるかもしれないので、この辺にしときます。
ちょっと本も読んでみたいし、是非色んな人の感想を聞きたいものです。この夏、暑さで意識朦朧とする中、涼しい映画館にて、良いものみせてもらいました。

しっかし、この間僕の自転車を盗んだやつを私は絶対許さん!!
以上、現場からでした!スタジオにお返しします!