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【Linux】cat,lessとmoreの使い方及び違いについて

こんにちは。SSD-2事業部の新米社員H.Sです。
Linuxにはファイルの内容を表示するコマンドがいくつかあります。
代表的なコマンドのcat,lessとmoreの使い方及び違いについてまとめてみました。
では今回はLinuxの初心者向け、RedHat系のLinuxディストリビューションのCentOS Stream 9を使って、皆さんと一緒にcat,lessとmoreのコマンドについて復習して行きましょう。


1.catとは

書式:cat [オプション] <ファイル名>
#[オプション] の[]を書く必要がありません。<ファイル名>の<>を書く必要がありません。

 1.1catの基本機能


ファイル内容の表示:
catコマンドの後ろにファイル名を指定すると、そのファイル名の内容が表示できます。

ファイル内容の表示

また、cat <ファイル名1> <ファイル名2>のように複数のファイル名を指定すると、複数のファイルの内容が順番に表示できます。

複数のファイル内容の表示

ファイル内容の編集
cat > <ファイル名>のようにcatとファイル名の間に大なり記号>を付いたら、ファイルの編集ができます。(存在しないファイルを指定する場合、指定したファイル名を新規として作成できます。ctrl+dまたはctrl+cを入力すれば、catコマンドが終了できます。以下同じ。)

test1の内容を編集しました
test3を作って、編集しました

cat <ファイル名1> <ファイル名2> > <ファイル名3> のように、複数のファイルのファイル内容を合併してからファイル名3に上書きします。

test1とtest2の内容が順番にtest3に上書きしました

cat >> <ファイル名> 大なり記号>>二つ使うとファイル名内容の終わりに新しい内容の追加できます。

test1の終わりに新しい内容を追加しました。

もちろんcat <ファイル名1> <ファイル名2> >> <ファイル名3>のように複数ファイルの内容がファイル名3の終わりに追加できます。

 1.2catに関する常用のオプション

  • -nオプション:全ての行番号を付けてファイル内容を表示します

cat -nオプション
  • -bオプション:ブランク行を省略してファイル内容に行番号を付けます

  • -eオプション:各行の終わりに$に表示します

オプションを丸暗記必要ではありません、--helpオプションを使ったらポジションの一覧が表示できます。 活用すれば、仕事の効率が上がります。

cat --helpオプション

 1.3その他

上記cat > <ファイル名>などのコマンド、またはたまにcatなどのコマンドを何のファイルも指定せず間違ってEnterキーを押したら、カーソンが止まってしまい、何か入力したらその内容がそのまま表示されます。

もし何のファイル名を指定せず、そのままEnterキーを押すと…

その時、ctrl+dまたはctrl+cを入力すれば、catコマンドが終了でき、正常の画面に戻れます。

2.moreとは

 2.1moreの基本機能

書式:more [オプション] <ファイル名>

catコマンドはファイル内容をそのまま一回で表示するだけです。しかし、ファイル行数が多すぎの場合は内容をそのまま表示すれば、見ずらいので、その代わりにmoreコマンドはファイル内容が1画面分ずつ分割して表示できます。

more <ファイル名>1画面分ずつ分割して表示します

 2.2more コマンドのスクロール操作

  • Enterキー:1行下にスクロールします

  • f、ctrl+f、スペースキー:一画面下にスクロールします

  • b、ctrl+b:一画面上にスクロールします

  • =:現在の行番号を表示します

イコールキー=を押すと現在の行番号が表示できます
  • q: moreコマンドを終了します

 2.3moreに関する常用のオプション

+整数n オプション:n行目からファイル内容を1画面ずつ表示します
-整数n オプション:n行数に指定して1画面ずつ表示します
-cオプション:画面をクリアしてからファイル内容を1画面ずつ表示します


more -整数n <ファイル名> 1画面の表示した行数が指定できます

追記:-n整数オプションと-cオプションを組み合わせて使うパターンが多いです。例えば画面をクリアして、1画面を10行ずつ表示したい場合の書き方は、more -c -10  <ファイル名>またはmore -10 -c  <ファイル名>です(-10cか-c10という書き方はダメです)。

-n整数オプションと-cオプションを組み合わせて使うパターン
例:more -10 -c Roland 
ファイル内容の途中でも1画面を10行ずつ表示できます

3.lessとは

書式:less [オプション] <ファイル名>

 3.1lessの基本機能

moreコマンドと同じ、lessコマンドもファイル内容が1画面分ずつ分割して表示できます。
moreコマンドとlessコマンドの違いについては、moreコマンドを使う時、ファイルの全体の内容を読み込んでから1画面ずつ表示します。それに対してlessコマンドはファイルの1画面の内容を読み込んで1画面ずつ表示します。従って、大きいファイルを読み込む時、感覚的にmoreコマンドよりlessコマンドのほうが読み込むスピードが速いです。
また、moreコマンドは自動的にプロンプトを表示します。lessコマンドは最後まで表示し終わってもqを入力しないとプログラムを終了しません。

 3.2less コマンドのスクロール操作

lessコマンドのスクロール操作とmoreコマンドのスクロール操作がほぼ同じ、更に矢印の↑、↓とk、jでも1行上か下にスクロールできます。

 3.3lessに関する常用のオプション及びファイル内の検索

  • -Nオプション:行番号を表示します

-Nオプションを使えば、行番号が表示できます
  • /<文字列>:ファイルから文字列を検索します

  • -iオプション:小文字と大文字を問わず文字列を検索します。

/の後ろに、検索したい文字列を入力してEnterキーを押すと、指定した文字列をファイルから検索できます。検索結果は複数の場合は小文字nを押すと、次の検索結果に移動します。大文字Nを押すと、前の検索結果に移動できます。
また-iオプションと/<文字列>を組み合わせて使えます。less -i <ファイル名>という形でも、文字列を検索途中で-iを入力しても、小文字と大文字を問わず検索したい文字列が検索できます。

-iオプションと/<文字列>を組み合わせて使うバターン

4.まとめ

最後までご覧いただきありがとうございました。
cat,lessとmoreのコマンドの使い方と違いをまとめました。
これからもLinuxを楽しみながら勉強してください。


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