映画感想:THE FIRST SLUMDANK

 諦めたらそこで試合終了ってこういうことなんスね安西先生!!(見た直後の感想。今回作品に合わせてこんな口調が混じります)

 終映したのに今頃感想書きます。
私にとってスラムダンクとは、キャラは知ってるけどちゃんと読んだり見たりしてない作品でした。歳の離れた兄がハマってたけど、漫画はいつも友達に貸しっぱで本棚にそろってない。
だから原作で覚えてるシーンは、
・桜木花道がモテない替え歌
・湘北赤点軍団の試験勉強
・赤と黒のバッシュ
ちなみにアニメは
・花道と流川の殴り合い
・眼鏡外したメガネ君
・「バスケがしたいです」
あとはフンフンディフェンスとか、タプタプとか、彩子さんのハリセンとか、るっかっわっとか……つまり肝心な、バスケの試合の記憶がほとんどないのです。なら、いっそここからしっかり見るのもいいかと映画館へ向かったのでした。

 ……いーーやあ、おもしろかった。
見てる間はもう悪ガキのようなテンションだったので、ヤベェ!スゲェ!カッケェ!の三段活用しか浮かばなかったんですが(笑)今、思い返しても熱くて最高にカッコいい映画でした。

 前情報は何も入れなかったので、リョータが主人公だったのにまず驚いて。なにせ幼い頃に持ってた彼の印象ときたら「彩子さんになれなれしい」だったので、重い過去を抱えていたとは想像もしてませんでした。
お母さんは悲しみの中、リョータとアンナちゃんを必死に育ててきたんだろうし、リョータだってお母さんがきらいなワケじゃない。この辺りは兄と母の仲が悪かった頃に似てるので、兄もリョータのような心境だったのかなと重ねてしまったり…。

 そして、なんといっても試合のかっこよさ、躍動感。バスケは全然分からないのですが、昔、兄がテレビで試合中継を見ていたので、横でそれを見たのを思い出しました。選手のふくらはぎとか腕の筋肉がグワって隆起したり沈んだりしていたのに驚いた…まさにその気持ちが蘇ってきたのです。気づけば、作中で何度も出る、心臓がバクバクする…だったか、その気持ちにシンクロし、え、どうなんのこの試合⁉️とまさに手に汗握って見てました。
 漫画のキャラクターが、生きてる人間のように見えた、と言ったら変かもしれませんが、本当にそんな風に思ったのです。(そういえば、客席にいた、最初は携帯ゲームしてたくせに最後は試合に熱中してる少年もリアルだった)

 あとか演出でいいなと思ったのが、過去の回想が灰色がかった色合いだったことです。完全にモノクロにするよりも感情移入しやすかったので…音楽があまり主張しないところも。
 その分、現在の試合シーンになると湘北の赤や、第ゼロ感の吠えるようなイントロが鮮烈で輝いて見える…初めて見たのにキターー!!と思ってしまうほど計算されたかっこよさ。

 諦めないってスゲェかっこいいな。と思いながら映画館を後にしたのでした。いつかリバイバルがあればまたあの試合を体感したいです。

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