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映画「ナミビアの砂漠」公開にあたって


チラシと台本

こんにちは。
コギトワークス プロデューサーの山田です。
弊社のYouTube チャンネルでは、下手くそな相打ちを打つ人として脚本講座などで何度か登場しておりますが、noteでは初登場です。

弊社の関プロデューサーと脚本のいながききよたかは、石井岳龍監督『箱男』(絶賛公開中!)で2月にベルリン国際映画祭に行っていましたが、私と鈴木徳至プロデューサーは山中瑶子監督『ナミビアの砂漠』でカンヌ国際映画祭に行きました5月。こんなことは会社始まって以来のことです。

本日9/6(金)より『ナミビアの砂漠』は公開になりました。本作の宣伝配給はコギトワークスではなく、製作・配給のハピネットファントム・スタジオが行っているので、宣伝に関しては部外者なのですが、居ても立ってもいられず筆を取りました。

制作側でありながら『ナミビアの砂漠』の映画とスタッフ・キャストの大ファンである私は、この数週間Twitter(監督が「私はXのことをTwitterと呼び続ける!」と言っていたので、それに倣います)や他のSNS、ポッドキャストやラジオ、映画.comやFilmarkなどのレビューサイトを見漁りまくっているのですが、それでも見切れないほどの記事やレビューが日夜生み出されています。ありがとうございます。ほんとうにうれしい。

この業界に入って十数年間、携わった作品でここまで反響がある作品は経験がなく、自分もその一員でありながらキャストもスタッフも本当にすごいなぁとお客さまのように感心してしまいます。少ないスタッフの手で、限られた予算や撮影日数で作られた映画でありながら、第77回カンヌ国際映画祭 国際批評家連盟賞の栄誉を手にしたのは、監督やキャストはもちろん、この作品を愛するスタッフによるものでもあります。感謝しかありません。

仕上げ作業中のあるとき、山中監督が「この映画に携わった人みんな天才だ」と言いました。それはその場にいたスタッフを労うためだけではなく、スタッフキャストのこの映画への貢献を素直に感じた監督の心から出た言葉だと思っています。そういうことを自然に口に出せる山中監督は素敵です。

空白の多い脚本ながら、どのスタッフもキャストも可能性を感じ、自分の感性を信じて映画を少しでも面白くしようと頭を抱えてアイデアを出し、手を動かし、間違い、走り回ったり立ち止まったり、タバコを吸ったりしたのでした。そうさせるだけの魅力が、スタッフキャストに伝える言葉を一つ一つ探す山中監督から溢れていたのでした。

「映画の神様に愛されている」なんて表現は全く好きになれないのですが、思わずそう口にしてしまいたくなるほど、想定外のハプニングを何度も味方につけて完成した映画です。

私は映画を作るのも好きなのですが、観るのがとてもとても好きです。
映画を観る度に、その興奮をどうにか言葉にして伝えようとするのですが、どうやっても伝えきれないもどかしさが残ります。でもそのもどかしさも、言葉にできなかった部分が心に刻まれるような気がしてとても気に入っています。
私が制作過程で何度も見た映画『ナミビアの砂漠』は言葉にしにくい魅力で溢れていました。次に見る時はもう少し言葉にできるかもしれません。でも、初めて観た方の中で上手く言葉にできる方もいるかもしれません。この仕事をする上では幼い気持ちなのかもしれませんが、例え上手く言葉にできなくても、私はあなたの感想が聞きたいです。
SNSで、口頭で、レビューサイトで、メールで、LINEで、コメント欄で、なんでも良いです。
ぜひ素直な感想を聞かせてください。よろしくお願いします。

映画『ナミビアの砂漠』
キャスト:河合優実 金子大地 寛一郎
新谷ゆづみ 中島歩 唐田えりか 渋谷采郁 倉田萌衣 伊島空
堀部圭亮 渡辺真起子

監督・脚本:山中瑶子
製作:小西啓介 崔相基 前信介 國實瑞惠
プロデューサー:小西啓介 小川真司 山田真史 鈴木徳至
協力プロデューサー:後藤哲 
撮影:米倉伸
照明:秋山恵二郎
録音:小畑智寛
美術:小林蘭
装飾:前田陽
スタイリスト:髙山エリ
ヘアメイク:河本花葉
リレコーディングミキサー:野村みき
編集:長瀬万里
音楽:渡邊琢磨
助監督:平波亘
制作主任:宮司侑佑
制作プロダクション:ブリッジヘッド コギトワークス
企画制作・配給:ハピネットファントム・スタジオ
©︎2024「ナミビアの砂漠」製作委員会


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