時間による支配から人類を解放するための第七試論:作品と鑑賞の間にある正しい解釈について。大岡信氏と吉原幸子氏を例に。
1.詩が書かれる理由の一つは「詩とはなにか」という問いに答えるためである。わたくしは詩を書き始めてからずっとそのことが頭にあった。それで初めは模倣を積極的に取り入れていた。詩がなんであるかが分かって書いていたわけではないから。マネをしなくては詩にならないと思っていたのだ。萩原朔太郎氏の作品から大いに影響を受けた。そしてその隣にいた室生犀星氏からは異なる方角からの作り方を学んだ。
2.この二人の詩人はとても仲が良い。しかし詩のつくりはちがう。それを知るだけでも大きな価値がある。