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研究。

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詩論を中心に独学おじさんの考察あれこれ。
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2020年2月の記事一覧

時間による支配から人類を解放するための第六試論:3回の読書会から得られた「銀河鉄道の夜」の新たな読みの可能性と知見。赤と白。そして青い照明。

1. 《太陽マジックのうたはもう青ぞらいっぱい、ひっきりなしにごうごうごうごう鳴っています。コロナは七十六万二百(註:実際は音符と共に「コロナはしちじふろくまんにひゃく」と書かれていてメロディーが付く)》。これは宮沢賢治氏の散文「イーハトーボ農学校の春」からの引用である。ニュース番組で新型コロナウイルスの感染拡大が話題となっている令和2年の2月2日にこの作文は書かれている。ここでもまた宮沢賢治氏は予言者たらんとしているかのようである。もちろん宮沢賢治氏の云うコロナは太陽表面の