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のびしろはありませんか?

 鍼灸によって病気が治る、体調が良くなる、笑顔が生まれる、研修時代から現在に至るまで、そんな状況をたくさん、たくさん見てきました。

「鍼灸だけですべてが解決すればこんなにうれしいことはない」と思います。多くの人に幸せになって欲しい気持ちが変わることはありませんが、鍼灸治療によってみるみるよくなっていく人がいる一方で、なかなかよくならない人もいます。

以前にテレビ番組で見た、主婦vsプロレスラーの綱引き対決。
主婦チームは綱引き大会の優勝チーム。主婦チームは7人、プロレスラーチームは5人ですが総体重は同じです。圧倒的に強いのは主婦チーム、全然話にならないといった感じで、あっけなく勝負がつきました。

体重は同じ、では何が違うのかといえば、これはチームとしてのスキルが違います。個々の力を比べればプロレスラーが強いでしょう。個人別にロープを引っ張る力を数値で出したら、強いのはおそらくプロレスラーです。

綱引きで勝つための最大のポイントは、いかに無駄なく一直線にロープを引けるか。そのためにはチーム全体のスキルが非常に重要です。ウェイトトレーニングよる個々の筋力アップも必要でしょうが、それだけでは勝てないことをプロレスラー達が証明しています。

腕相撲の話。
見た目もかわいらしい、まだあどけない顔をした小学生の男の子。その容姿に似合わず、大人たち相手に連戦連勝。腕相撲好きの父親に相当鍛えられていて、体全体を無駄なく使えばそのようなことも可能だそうです。腕相撲、英語ならアームレスリング、だからといって腕だけの力でがんばってもすぐに限界が来てしまいます。

ギターの話。
ギターを始めて最初の壁といわれるFコード。多くの人がこれを超えられずに挫折する。自分もそうでした。1弦を抑えようとすれば2弦が鳴らず、2弦が鳴ったかと思えば3弦が鳴らない、あちらが立てばこちらが立たず。いとも簡単にFを抑えている人を見ると不思議に思う。鳴らない2弦を力でねじ伏せようとしてもダメで、人差し指には人差し指の、中指には中指の、薬指には薬指の、それぞれの仕事・持ち分があります。人差し指の仕事を中指がやろうしても、また中指のふがいなさを小指が補おうとしても、それは無理というもの。

読んでくれてありがとうございます。

ストレスを溜めず、質量ともに十分な睡眠を取り、体に悪いものを食べなければ、治る確率は相当に高くなります。悲しいかな、栄養の不足を睡眠で、睡眠の不足を栄養で補うことはできません。

のびしろはありませんか。





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