目に見えないもの
痛みに代表される目に見えない様々な症状に対処することにおいて、それを目に見える形にしたり、数値に置き換えることは多くの場合有効です。
通常身体の異変を感じたとき、レントゲンやMRIなどによって、組織変性などの形態異常や炎症を探そうとします。それによって、例えば骨が折れていることがわかれば、骨が元の状態に戻るようギプスで固定します。癌がみつかれば手術によって取り除くということをします。炎症があれば、抗炎症剤により炎症を抑えようとします。
しかし、「見える」という形では何もみつからなかった場合、異常なしとされてしまうか、状況によっては、心療内科を受診するよう勧められます。
必ずしも、形態の異常と痛みなどの症状は、一致するものではありません。レントゲンやMRIや血液検査で異常が見られなくとも、目に見える形となって現れていなくとも、存在するものは確実にあります。
私たちは、臭いや音などの存在を疑うことはないのですが、痛みなどの体の異変に関しては、目に見えるものを求めたがります。
悲しみも、怒りも、喜びも、そして痛みも、それ自体は目に見えることはありませんが、心の中に確かに存在します。
読んでいただきありがとうございます。
見えるか見えないかは、あまり問題ではないということを認められた時、開ける道があります。
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