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きゅん

彼氏のノロケをアレコレ電話で話す次女。
私は「あぁ〜良かったね〜」なんて適当に返事をしていた。
そんな適当な返事を見透かされたのか、次女から「最近お母さんがお父さんにときめいた話を聴かせて!」と言われた。

…思いっきり動揺してしまった。

結婚25年近くも経って夫にキュンときた事⁉️
ワクワクして待つ次女…。
そんなんあるかーいっ‼️
ワクワクして待つ次女。

しょうがないので色々思い出してみる。

白駒池からにゅう(ニュウという名前の山である)へ登ろうとしたある夏の日を思い出した。
そんなに難しいわけでもハードでも無いコースで、へなちょこハイカーでもサクッと行けるコースだ。
ただその日の夫にはかなり難しいトレッキングになってしまった。
朝のコーヒーにがその日に限っては、かなりの尿意の元になってしまったのである。
コースを引き返してもいいよと私は何度か夫に提案してみた。
トイレからまぁまぁの距離まで来てしまっていた。
初めてにゅうに登るので頂上までどのくらいか分からない。
地図で見る距離は、そんなに遠くなかった。
しかし、岩を登り続けるコースだったのだ。
私のかいている汗とは違う意味の汗をかいているのはその表情を見れば一目瞭然なくらいに余裕の無い夫。

何とか頂上に着いて記念撮影。
緊張が一瞬切れたのか、夫が体制を崩してしまった。
日頃5キロのダンベルで鍛えている私は、咄嗟に夫を引っ張った。
頂上から転げ落ちる事を防ぎ、夫は尿意への緊張を切らせる事を防いだ。

帰り道、私は何故トイレに引き返さなかったか考えながら夫の背中を見ていた。
まだトイレに着いてない夫はかなりの速さで歩いていく。

元はと言えば…山が好きでも無い夫が、トレッキングを始めた理由は私が心配だからだ。
一人でも登って行きそうな私に、着いて来たのが始まりだった。

…と、ここまで次女に話した。

「あぁ〜勝てんわ…」

結婚25年のキュンを見せつけてしまった。

上の写真はにゅうから見た白駒池

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