TOKYO2020
その時俺は何も本気で東京オリンピックまでアイドルを続けてくれと言ったわけではなくて、少なくともAKBは卒業してせいぜいソロ活動ぐらいだろうなと思っていた。それなのにまさか。
現役のメンバーとしてオリンピックを迎えるなんて想像できなかった。
初めて握手会に行った時のことは今でも鮮明に覚えている。
その日、2013年9月8日は2020年に東京で開催される予定だった東京オリンピックが決まった日である。ツイッターもネットニュースもその話題で持ち切りだった。
その影響でメンバーもその日は私服じゃなくてオリンピック競技のコスプレをしていた。
人生初握手のメンバーはもちろんゆきりんこと柏木由紀。足の裏と掌を湿らせて東京ビックサイトに向かう。
当時は手荷物検査も無く直でレーンへ。
この時すでに一言目に何を話すかは決めていました。時事ネタを把握するのは大事なこと。
いざレーンに入るとあまりにもきれいというかまるで絵に描いたのではないかと思う程凛とした顔つきに感動した。さあ肝心の一言目は。
「結構先だけど東京オリンピックまでアイドル
続けられているといいね」
「おっそうだね。続けられるように頑張るね」
あまりにもメイクと瞳が輝いていて直視できなかった。それでもなんとか笑顔でレーンをあとにした。この日の握手は一枚だけ。当時は十秒のためにビックサイトまで行ってワクワクできた。
今は2021年の8月だけどオリンピックはみんなテレビ越し。街を行く他府県のパトカーとオリンピック専用車でここが開催地だって気付く。
増設された改札機も券売機もビニールがかけられたまま。
それ自体考えてもいなかったし東京オリンピックが無観客になるなんて全く想像もしなかった。
東京オリンピックお疲れ様でした。
次はパラリンピックです。
またメンバーと直接会える日が来ますように
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