【ライブ】tricot/WALKING × WALKING TOUR 2021-2022@豊洲PIT

アルバム「上出来」を提げたtricotの国内ツアーのファイナルを見に豊洲PITヘ。

tricotを見るのは9月の爆祭以来、ワンマンは延期ライブの川崎チッタ以来と久しぶり。今回のライブは座的指定の１席空けキャパ50%、17時開演。今までの自由なライブに戻るのはまだ時間がかかりそうだ。

1曲目の「言い尽くすトークします間も無く」からインディーズ時代のキラーチューン「スーパーサマー」と振り幅が広すぎる曲で開幕。「スーパーサマー」はアルバム用に再レコーディングしているのだが、初めてアルバムバージョンを聴いた時は刺されるような痛みを覚えるほどの戦闘力にヒリヒリした。

定番となったイッキュウ、キダ先輩、ヒロヒロのトリプルボーカルの「サマーナイトタウン」、変拍子満載のロックナンバー「おもてなし」、メルティでムーディな「右脳左脳」、互い違いにテイストの違う曲を揃えることでそれぞれの楽曲の魅力が引き立つのもtricotマジックだと思う。ヒロヒロの超絶轟音から始まるライブバージョンの「おもてなし」の高揚感はたまらない。

曲のクオリティが高い割に歌詞の意味が全く無いクセスゴ曲「Dogs and Ducks」「おちゃんせんすうす」はやっぱりこの並びかと異様に安心した自分がいた。

「pool side」からの「POOL」でブチ上がった。やっぱり従来ライブのキラーチューンとして演奏されてきた経験値は圧倒的だった。

アンコールはドラマ「liar」主題歌「エンドロールに間に合うように」を初演奏し、残す２曲はアルバム「上出来」より「ひとやすみ」と数年ぶりに演奏された「おやすみ」で終了。

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ライブが主に座席指定になってからは運よく最前列が続いていたりスタンディングでも好んで前方に行っていたので、PA前と後ろの方でtricotを見るのはなんだかんだ初めてかもしれない。
(当時tricotもモッシュダイブは当たり前にあったが今の曲の系統的にもうダイバーは出ないかもしれない)

tricotの曲はとにかく複雑で、リズムも拍子もBPMもジェットコースターのように目まぐるしく変わり、気を抜けばどこか違う世界に飛ばされ置いていかれそうになるほど彼女たちのグルーヴは強靭だ。

でもどんな時もクオリティが一定で、ライブを重ねる度に、ライブを見るたびに、強く美しく逞しく進化しているように思う。

今のtricotは、間違いなく無敵だ。

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春から行う予定だったヨーロッパツアーは秋に延期となってしまった。理由は言われなくとも言うまでもない。

とある一つの国が強大な武力で壊され奪われようとしている今、彼女彼らの命と幸せがこれ以上奪われないよう、一刻でも早く好きな時に好きな音楽が聴ける生活が取り戻せるよう、海を超えて平和を祈る。