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同じ本を読んだら

もし、あなたが誰かと同じ本を一冊読んだら、

その誰かと一冊分の会話ができます。この一冊の中には、きっとさまざまな言葉が散りばめられ、それぞれ解釈は違っても、同じ言葉を獲得しています。すると、同じ本を読んでいない人よりも遥かに会話がスムーズになるんじゃないと思うのです。

もし、あなたが誰かと同じ本を二冊読んだら、

きっと、それだけで仲良くなります。ついでに、文庫本二冊分の言葉、およそ20万文字分の言葉を共有していることになります。こうなれば、もう会う前からその本を通じて会話をしていると言えるかもしれません。

もし、あなたが誰かと同じ本を十冊読んだら、

言葉を交わす必要もなく、ただ素直にその人のことを受け入れられるでしょう。会話をしなくても、相手のことが手に取るようにわかる。なんてことになるんじゃないでしょうか。


実際は、もう少し違っているのかもしれませんが、僕の妄想によれば同じ本を読んでいるというのは、それだけでその人と仲良くなるベースが出来上がっていると思います。だからこそ、誰かを理解したいなら、顔を突き合わせる会話だけでなく、顔を同じ本に向ける活動で、同じ言葉を共有するのもありなんじゃないかと思います。

以上。