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7/2(火) コラム④ 第一章で本当にイニシアティブを取ってたのはどっち?

さあ、前回までの2回は、
どうでもいい内容でしたが(苦笑)
一応、真面目なことも。

ということで、今回は、違った視点で、
拓也と、晴香の駆け引き捉えたら?
というお話です。
 

晴香視点からみた第一章


第一章に限らないですが、
この小説は「私」の視点で語られています。
第一章の「私」は拓也です。

拓也の視点から言うと、大まかには、
・自分を取り巻く職場環境への苛立ち
・偶然から晴香と体の関係を持つ
・体の関係を続けるうちに、自身の心の
 変化に気づく
・晴香に対する無意識の好意は、
 病院初日にあることを知る
・晴香への愛を確信し、交際をはじめる。
・晴香の白血病と、退職を知る
 
という流れかと思います。
総じていえば、拓也の心境の変化により
晴香との接し方が変わり、
そして、晴香との関係性も変わった、、、
と、"たっくん"は考えたでしょう。
 
 
しかし、これ、晴香目線で見たらどうです?
こんな感じの流れです。
 
・6年前、信念を持った新人に興味を抱く
・その頃、白血病を発症し、病の影に
 怯えながら生活する
・3か月前から、症状が悪化する。
 この先、職場や居住場所などを変えざるを
 得なくなる。
・そんな中、興味があった新人と、偶然から
 体の関係をもつ。
・最初の関係以降、家に行く機会が増えるが
 少しずつ“エロさ”を増す
(最初からベッドで、と言ったり、
 一緒にシャワーを浴びようと言ったり)
・相手が自分のことを恋愛の対象として捉え
 そして告白される。
・その告白を受けたあと、退職と、実家へ
 戻ることが明らかになる。
 
どうですか?
"晴ちゃん"のほうが上手でしたね(笑)
 
ただ、手のひらで転がしてやろう、
という感じではなく、今の職と場所から、
今後、離れるということが明らかになって、
以前、興味を抱いていた男性と、
偶然により関係を持ってから、
その男性との距離が縮まることで、
自分の気持ちが高まっていく、
ぐらいの感じです。
 
たっくん視点で書いてますが、実は
常に意識したのは、晴ちゃん視点でした。
 

書き間違いじゃないです(笑)


例えばですが、拓也は晴香に対して、
段階的に敬語からタメ口にかわりました。

が、晴香は、実は、結構最初のうちから、
突発的にタメ口で話をしたりしています。

これが、晴香なりの、距離を詰めるための
“ジャブ”と考えて、意識的にタメ口にしてます
 
まあ、“お姉さん”ですから、これぐらいは、
お手のものからもしれませんが・・・・

ですが、そんな晴香から拓也に、
完全に主導権が移った回があります。
第15話の「思考の果てに」です。
 
拓也の口づけにより、晴香の中の、
拓也への愛が抑えくれなくなった回です。
心の高まりで体まで反応してしまう
自分に気付き、拓也との残された時間を
嫌が追うにも自覚した回です。

そんな2人の気持ちの盛り上がりとともに、
この先、どうなるのか????
 
という、良いところで、スパッと、
第一章が終わりました(笑)

ということで、この続きは最終章に、
持ち越しとなりますが、
この後、第二章がはじまります。
 

第二章の特徴


第一章は、「体の関係」に「心」が追い付く
情景描写に被せる心理描写という構図が
大半でした。
 
これに対し、第二章は、心理描写がメインで
それに起因している情景描写が多いです。

ですので、結構、頭を切り替えていただく
必要があります。
 
極端な言い方すれば、
拓也と晴香のことは、もう忘れて下さい(笑)
(最終章では、再び登場します)
 
第二章も、ラブストーリーではありますが、
どちらかというと、「人生観」的な要素が
多くなる感じです。
 
そして、これは第二章の後のコラムで
詳しく書くつもりですが、
第二章で取り上げる設定に対して、
世代により、結構、捉え方が違うかなぁと
思っています。
 
作者が決して意図しない捉え方、、、
 
それを、なんや、かんや、
読者の中で、ええ感じにしてもらって
自分なりの解釈で、面白かったんじゃないか?
と、錯覚してもらうことが、
今回の小説の読破に不可欠です!(笑)
 
 
みなさん、そのことを肝に銘じて、
次回、第二章からも、ご愛読を
お願いいたします。

(コラム④ 終わり)
次回は小説、第二章『弦月に堕ちにて、茫洋と溶け行く』がスタートです。
7/4(木) 投稿予定です。

★過去の投稿は、こちらのリンクから↓
https://note.com/cofc/n/n50223731fda0

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